◎ナイジェリア北部で誘拐は珍しくなく、イスラム過激派組織ボコ・ハラムを含む複数の武装集団が多くの市民を誘拐・殺害している。
ナイジェリア北部、イスラム過激派組織ボコ・ハラムの戦闘員(Getty Images)

ナイジェリア北西部カドゥナ州の学校に正体不明の武装集団が押し入り、生徒少なくとも287人を誘拐した。地元当局が7日、明らかにした。

ナイジェリア北部で誘拐は珍しくなく、イスラム過激派組織ボコ・ハラムを含む複数の武装集団が多くの市民を誘拐・殺害している。

これらの武装集団は身代金目的で学生、村人、旅行者を誘拐する。

AP通信によると、武装集団は7日朝にカドゥナ州郊外の公立学校を急襲。通学中の生徒を含む少なくとも287人を誘拐したという。

警察は100人以上が人質に取られたと声明を発表。しかし、学校の教頭は地元ラジオ局の取材に対し、「重武装した集団が銃を乱射して生徒を脅し、確認できているだけで287人を連れ去った」と明らかにした。

カドゥナ州知事はその後声明を発表。「治安当局が全員を取り戻すための準備を進めている」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

犯行声明を出した組織は確認されていないものの、地元コミュニティは身代金目当てで誘拐を繰り返している牧畜民を中心とする武装集団を非難している。

報道によると、前日にも北東部の集落で女性や子供など200人以上が正体不明の武装集団に拉致されたという。

一部の地元メディアはボコ・ハラムがこの誘拐に関与したと報じているが、詳細は不明だ。

ボコ・ハラムは西アフリカで最も強力な過激派のひとつであり、戦闘員の数は数万人と推定されている。

ボコ・ハラムと中央政府は戦争状態にあり、その一派である「イスラム国西アフリカ州(ISWAP)」も主に北部地域で攻勢を強めている。

ボコ・ハラムと国軍による2009年以降の紛争で死亡した民間人は3万5000~4万人と推定されている。

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