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南アフリカ・ダーバンで移民と警察が衝突、送還手続きの遅れに激怒

警察はゴム弾や閃光弾を使用して群衆の排除を図り、一部の移民は石や木材を投げて抵抗した。
2026年4月29日/南アフリカ、ヨハネスブルグ市内、不法移民に抗議するデモ(AP通信)

南アフリカ東部クワズール・ナタール州ダーバンで17日、強制送還手続きが行われている施設周辺で移民と警察が衝突した。警察はゴム弾や閃光弾を使用して群衆の排除を図り、一部の移民は石や木材を投げて抵抗した。負傷者数は明らかになっていない。現場は一時騒然となった。

衝突が起きたのは、ダーバン市内のコミュニティーホール周辺である。この施設には主にマラウイ出身の移民が集まり、マラウイ政府が手配したバスで自主的に帰国する予定だった。しかし、帰国手続きの遅れや輸送手段の不足から、多くの人々が長期間にわたり周辺の公園で待機を余儀なくされていた。

クワズール・ナタール州当局によると、現地には約1万人のマラウイ人が滞在していたとされる。状況の長期化を受け、南ア内務省は施設内に簡易裁判所を設置し、自主帰国から強制送還を含む正式な手続きへ移行した。これまでに少なくとも1876人が有効な在留資格を持たないことが確認され、強制送還の対象となっている。さらに数千人が同様の手続きの対象になる可能性がある。

AP通信によると、衝突の背景には移民たちの強い不満がある。帰国を希望して集まったにもかかわらず、移送の見通しが立たず、生活環境も悪化したためだ。長期間にわたり屋外で生活する人も多く、食料や衛生環境をめぐる問題も深刻化している。

今回の混乱は、南ア国内で高まる反移民感情とも密接に関係している。同国では近年、失業率の高さや治安悪化への不満から、一部の市民団体が移民を問題視する動きを強めている。各地で反移民デモが行われ、外国人が経営する店舗や住宅が襲撃される事件も発生した。こうした状況を受け、マラウイのほかナイジェリア、ガーナ、モザンビーク、ジンバブエなども自国民の帰国支援を進めている。

南ア政府は外国人への暴力行為を非難する一方、不法移民対策の強化も進めている。内務省によると、この2年間で10万人以上を国外退去処分とし、さらに50万人以上の不法入国者を国境で阻止したという。

経済停滞や高失業率に直面する南アでは、移民問題をめぐる社会的緊張が一段と高まっている。今回の衝突は、移民政策と社会不安が複雑に絡み合う同国の現状を浮き彫りにした。

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