◎用地買収の詳細は明らかにされておらず、一部の農家は補償を充実させるよう政府に求めている。
マダガスカルの道路(Getty-Images)

マダガスカル政府は4日、首都アンタナナリボと東部トゥアマシナを結ぶ同国発の高速道路建設を開始した。

トゥアマシナはマダガスカル経済の中心地であり、同国最大の港がある。

政府によると、工事期間は約4年。施工者はエジプトの企業。

政府報道官は声明で、「高速道路が完成すれば、首都と港を結ぶ国道2号線の渋滞は大幅に緩和されるだろう」と述べている。

政府の推計によると、首都圏の交通量は今後3年で5倍に増加する見込みだという。

建設工事の影響を受ける市民の一部は政府に支援を求めている。その多くが農家だ。

AFP通信の取材に応じた農家は、「田植えの時期に工事車両が行き来すると聞き、田んぼが荒らされないか心配だ」と語った。

地元メディアによると、用地買収の詳細は明らかにされておらず、一部の農家は補償を充実させるよう政府に求めているという。

首都圏の住民は工事を歓迎しているようだ。あるツイッターユーザーは、「交通の便が良くなり、渋滞が緩和されればうれしい」と投稿している。

建設工事に参加するエジプト企業EGAAD社は4日、公式ウェブサイトに声明を投稿し、「高速道路は経済だけでなく環境面でも大きな効果をもたらす」と説明した。

アンタナナリボからトゥアマシナまでは車で7~9時ほどかかるという。高速道路が完成すれば3時間ほどに短縮されるようだ。

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