◎国連の支援を受ける首都トリポリの議会と東部に拠点を置くもうひとつの議会は19日遅くにエジプトの首都カイロで3回目の協議を行った。
2022年5月17日/リビア、首都トリポリの通り、東部政府の部隊(Getty Images/AFP通信)

国連は20日、リビアの2つの政府による協議は合意に至らず、突破口は見出せなかったと発表した。

国連リビア担当のウィリアムス(Stephanie Williams)氏によると、国連の支援を受ける首都トリポリの議会と東部に拠点を置くもうひとつの議会は19日遅くにエジプトの首都カイロで3回目の協議を行ったが、問題解決には至らなかったという。

この協議は6月12日に始まり、選挙に必要な憲法の枠組みを確立することを目指していた。

ウィリアムス氏は記者団に対し、「国連はトリポリの議会議長と東部の責任者に10日以内に双方の溝を埋めるための協議を招集するよう求めた」と説明したが、詳細は明らかにしなかった。

リビアの地元メディアは、「争点は大統領候補の基準」と報じている。

トリポリに拠点を置くドベイバ(Abdul Hamid Dbeibah)暫定首相率いる議会は軍人の立候補を禁じるよう要求している。これは東部と南部地域の支配者である元国軍将校のハフタル(Khalifa Haftar)司令官の大統領就任を防ぐための措置と見なされている。

2011年のカダフィ(Moamer Kadhafi)大佐討伐を主導したハフタル氏は昨年末に予定されていた大統領選への立候補を表明していた。

ウィリアムス氏によると、東部の代表団は軍人の出馬を認めるよう求めたという。

国際社会は昨年末の大統領選に大きな期待を寄せていたため、選挙の無期限延期は10年以上にわたる内戦を終結させようとする国際社会の努力にとって大きな打撃となった。

トリポリのドベイバ暫定首相は大統領選の延期を擁護しているが、東部政府は認めず、暫定首相に元内相のバシャガ(Fathy Bashagha)氏を起用。ドベイバ氏に辞任を求めている。

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