◎国連は先月、南スーダンで人口の3分の2に相当する800万人近くが飢餓の危機に直面していると警告した。
南スーダン、難民キャンプ近く、国連PKO兵と女性(Getty Images)

ケニアのルト(William Ruto)大統領は24日、隣国の南スーダンで新たな戦闘が発生したことに深刻な懸念を表明し、影響を受けている人々に支援物資を送ったと発表した。

上ナイル州とジョングレイ州では対立する武装民兵の間で戦闘が発生したと報告されている。

この戦闘はキール(Salva Kiir)大統領とライバルのマシャール(Riek Machar)副大統領が2018年に結んだ和平協定を脅かすと懸念されている。

ルト氏は声明で24日にキール大統領と電話会談を行ったと明らかにし、「戦闘を止めるための協議・対話を促進するよう強く促した」と述べた。

またルト氏は国際社会に介入と援助を求めた。「南スーダンは危機的状況にあり、国際社会のより強力な支援を必要としています...」

ルト氏は「問題の平和的な解決を目指す必要がある」と述べ、和平協議に積極的に介入するよう訴えた。

地元メディアによると、この戦闘で数千人が避難を余儀なくされ、多くの子供が水、食料、避難所、医療援助を必要としているという。

ケニア政府は先月25日にも南スーダンに支援物資を空輸している。

南スーダンを含む東アフリカでは過去数十年で最悪の干ばつが進行中であり、多くの地域が5回連続で雨季を逃し、家畜数百万頭が死に、農作物は枯れ果ててしまった。

国連は先月、南スーダンで人口の3分の2に相当する800万人近くが飢餓の危機に直面していると警告した。

国連食糧農業機関(FAO)、国連児童基金(ユニセフ)、世界食糧計画(WFP)は共同報告書の中で、「洪水、干ばつ、紛争の影響を受けた地域で飢餓と栄養失調が増加している」と指摘し、国際社会にさらなる支援を呼びかけていた。

ケニアは南スーダンの和平協定で仲介役を担い、2018年以降の交渉にも参加している。

2019年10月20日/南スーダンのキール大統領(左)とマシャール副大統領(Sam Mednick/AP通信)
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