国際支援の縮小でスーダンの診療所が相次ぎ閉鎖、内戦下の医療体制に深刻な打撃
スーダンでは2023年4月、軍事政権と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の対立が内戦に発展した。
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内戦が続くアフリカ北東部のスーダンで、国際的な人道支援の資金不足を背景に、医療施設の閉鎖が相次いでいる。支援団体によると、2026年には少なくとも36の医療施設が閉鎖され、約47万3700人が必要な医療サービスを受けられなくなる見通しだ。医療体制は3年以上にわたる内戦で大きく損なわれており、資金削減が残された医療能力をさらに奪っている。
スーダンでは2023年4月、軍事政権と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」の対立が内戦に発展した。この戦争によって少なくとも5万9000人が死亡し、約1300万人が避難を余儀なくされたほか、一部地域では飢餓も深刻化している。かつて国内には約6500の一次医療施設と約300の公立病院があったが、世界保健機関(WHO)は2024年9月までに、戦闘の激しい地域で70~80%の医療施設が閉鎖またはほとんど機能していないと指摘していた。
今回の資金不足は、こうした脆弱な医療体制に追い打ちをかけている。国際医療支援団体「国境なき医師団(MSF)」によると、米国による援助削減を受け、多くの団体への助成金が6月に終了したほか、欧州の主要な援助国も支出を減らしている。その結果、必要な医薬品を確保できず、医療従事者を雇用し続けることが困難になっている。
国際救援委員会(IRC)は資金削減によって支援対象の36施設が閉鎖されると説明している。一部の施設は別の資金を利用して一時的に運営を続けているものの、その「つなぎ」の資金も9月末までしか持たない見込みだ。東部地域にある難民キャンプでは、2021年には約35の支援団体が活動していたものの、現在は10団体未満に減少している。
医療施設の減少は感染症の拡大にもつながる。MSFによると、激戦地のひとつである西部ダルフール地方では麻しんが大規模流行の水準に達し、患者のおよそ75%がワクチン未接種だという。コレラやマラリアの流行も続いており、医療体制の縮小は戦闘による負傷者だけでなく、一般市民の生命にも深刻な影響を及ぼしている。
内戦終結に向けた和平交渉はこれまで何度も試みられてきたが、決定的な進展はみられていない。戦争によって破壊された医療体制を維持するには、停戦への取り組みと同時に、国際社会による継続的な資金支援が不可欠となっている。
