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リビア東部で移民船転覆、10人救助、50人行方不明

事故が発生したのはリビア東部トブルクの西方約70キロに位置する島付近の海域。
2016年5月18日/リビア沖、移民を乗せた船(Valeria Mongelli/AP通信)

リビア東部沖の地中海で14日、移民を乗せた木造船が転覆し、少なくとも50人が行方不明になったとみられている。地元当局によると、女性や子どもを含む10人が救助された。沿岸警備隊が捜索活動を続けている。

事故が発生したのはリビア東部トブルクの西方約70キロに位置する島付近の海域。救助された10人は現場周辺で見つかった。当局はこの船に少なくとも60人が乗っていたとみている。船が転覆した原因は明らかになっておらず、当局は生存者から事情を聴くとともに、事故当時の状況を詳しく調べている。

リビアは長年にわたり、アフリカや中東から欧州を目指す移民・難民の主要出発地となっている。2011年の政変以降、国内の治安悪化や政治的混乱が続く中で、人身売買組織が沿岸部で活動を活発化させ、多くの人々が老朽化した小型船やゴムボートで危険な地中海横断に挑んできた。組織は定員を大幅に超える人数を船に乗せることも多く、転覆事故が後を絶たない。

国連の専門機関である国際移住機関(IOM)は、中央地中海ルートを世界で最も危険な移民ルートの一つと位置付けている。紛争や貧困、暴力から逃れようとする人々が命懸けで海を渡る一方、十分な救助体制や安全な移住経路は依然として確保されていない。こうした状況を背景に、毎年数百人から数千人規模の死者・行方不明者が発生している。

今回の事故も、地中海を巡る移民問題の深刻さを改めて浮き彫りにした。捜索活動は続いているものの、転覆から時間が経過するにつれて生存者発見の可能性は低下する。

欧州各国では移民流入への対応を巡る議論が続いているが、安全な移住手段の確保や密航組織の取り締まり、出身国や通過国を含めた国際的な協力体制の強化が求められている。

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