エチオピア内戦:北部ティグレ州で戦闘激化、民間人52人死亡、人道危機の懸念高まる
ティグレ州では9月中旬以降、TPLFと連邦政府の対立が武力衝突へ発展し、激しい地上戦が繰り広げられているとみられる。
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エチオピア北部ティグレ州で戦闘が激化し、州南部の要衝アラマタ周辺で3日間に少なくとも52人の民間人が死亡した。現地メディアが9月30日に報じた。アラマタ総合病院の医師によると、戦闘は9月27日から29日にかけて続き、砲撃や爆発物による攻撃で住宅地などにも被害が出たという。
死者には子どもや女性が含まれ、アラマタの市場では一度の攻撃で12人が死亡したとされる。
国軍とティグレ人民解放戦線(TPLF)はコメントを出していない。
ティグレ州では9月中旬以降、TPLFと連邦政府の対立が武力衝突へ発展し、激しい地上戦が繰り広げられているとみられる。2022年11月に和平合意が成立し、約2年間に及んだ内戦は終結したが、合意後も政治的緊張や領土問題が残っていた。今回の戦闘は、4年間続いた停戦状態を揺るがす事態となっている。
戦況を巡っては双方の主張が食い違っている。アビー政権はTPLFが大規模攻撃を開始したと主張する一方、TPLFは国軍の先制攻撃に対する防衛行動だと主張している。9月28日には国軍とその同盟勢力がアラマタを制圧したとする情報が出ていたが、この地域のインターネット・電話は遮断されているため、戦況を確認することが難しくなっている。
ロイター通信によると、政府はティグレ州と周辺地域への立ち入りを禁じている。
今回の戦闘による人道面への影響も懸念されている。2020~22年の内戦では食料や医薬品へのアクセスが制限され、アフリカ連合(AU)は戦闘や飢餓、医療体制の崩壊などによって20万人から最大60万人が死亡したと推計している。今回も通信障害や物資不足が発生中で、住民の間では食料や現金を確保する動きが広がっている。
国際社会からは戦闘を拡大させないよう求める声が出ている。欧州連合(EU)や国連は、軍事行動ではなく対話とAUが仲介した和平プロセスに戻るよう双方に促している。
民間人の犠牲が増える中、和平合意・停戦を維持し、人道支援へのアクセスを確保できるかが焦点となっている。

