◎東部地域では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。
コンゴ民主共和国、北キブ州ゴマの国連基地近く(Moses Sawasawa/AP通信)

コンゴ民主共和国東部・北キブ州で武装勢力による集落襲撃が相次ぎ、少なくとも12人の村民が殺害された。地元当局が1月31日、明らかにした。

それによると、イスラム国(ISIS)系組織「民主同盟軍(ADF)」が30日に少なくとも3つの集落を襲撃し、村人を斧やナタで虐殺したという。

AP通信は関係者の話しとして、「狂った殺人鬼たちは郊外の集落を立て続けに襲い、村人を切り殺し、家屋を焼き、女性・子供・家畜を略奪した」と伝えている。

ADFはウガンダで発足した反政府勢力。1990年代半ばからコンゴの北キブ州などに拠点を置き、民間人数千人を虐殺したと告発されている。

ADFは近年、東部地域で活動を活発化させ、コンゴ・ウガンダ連合軍の取り締まりをかいくぐり、北キブ州やイトゥリ州で民間人を虐殺している。

コンゴ・ウガンダ連合軍とADFは戦争状態にある。同軍は2021年に共同作戦を開始したものの、紛争が終結する目途は立っていない。

東部地域では国際テロ組織アルカイダやISISとつながりのある過激派など、120以上の武装勢力が活動している。

これらの組織による紛争が拡大した2021年末、同国最大の反政府勢力「3月23日運動(M23)」が活動を活発化させ、北キブ州の市民数百万人が避難を余儀なくされた。

M23は隣国ルワンダの支援を受けているとみられるが、ルワンダ政府は関与を否定している。

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