◎27人の身元、死因、死亡時期は明らかにされていない。
2022年6月29日/チャドとリビアの国境付近、亡命希望者とみられる人々の遺体(Getty Images)

国際移住機関(IOM)は13日、チャドの砂漠地帯で子供4人を含む亡命希望者とみられる27人の遺体が見つかったと発表した。

IOMは目撃者などの話を引用し、「27人は1年半前にチャド中西部の町を出発し、サハラ砂漠の奥深くで道に迷ったのち、死亡したとみられる」と説明した。

27人の身元、死因、死亡時期は明らかにされていない。

IOMチャド事務局は声明で犠牲者と遺族に哀悼の意を表し、これ以上犠牲者を増やさないための行動が必要だと国際社会に呼びかけた。

IOMによると、サハラ砂漠横断を試み死亡または行方不明になった移民はこの8年で6000人近くに達したという。

チャド人は今回のケースを含めると110人の死亡が確認されている。しかし、IOMはこれよりはるかに多くの亡命希望者が地中海沿岸のリビアやチュニジアにたどり着けずに死亡していると推定している。今年砂漠で死亡が確認された移民は150人近くに達した。

チャドは地中海に面する北アフリカ諸国への通過点であり、リビアやチュニジアにたどり着いた多くの亡命希望者が頼りないゴムボートや木造船に乗り、西欧を目指す。

EUは2016年のシリア難民危機以降、移民を厳しく取り締まるようになり、結果、多くの移民が危険なルートを選択せざるを得なくなった。

移民は主に南スーダン、スーダン、コンゴ民主共和国、中央アフリカ共和国、ナイジェリア、カメルーン、チャド、その他の国からサハラ横断を試みる。

2022年5月25日/チュニジア沖、救助隊のボートに乗り込む亡命希望者たち(Valeria Ferraro/AP通信)
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