◎アルシャバーブは声明で「施設内にいる者をひとり残らず撃ち殺す」と警告している。
ソマリア、イスラム過激派組織アルシャバーブの戦闘員(Getty Images)

ソマリアの警察当局は19日、イスラム過激派組織アルシャバーブが首都モガディシュ中心部のホテルを占領したと発表した。

警察によると、戦闘員たちはホテルの外で爆発物を少なくとも2つ爆発させ、建物内に侵入、発砲したという。

アルシャバーブは声明で「施設内にいる者をひとり残らず撃ち殺す」と警告している。

AFP通信によると、このホテルは政府関係者がよく利用することで知られているという。

ロイター通信はモガディシュの救急サービス責任者の話を引用し、「9人がホテルから運び出された」と報じた。

ソーシャルメディアには事件が発生したとみられるホテルの映像が複数投稿されている。その中のひとつは叫び声や爆発音のような音を記録していた。

現地で対応に当たっている警察官はロイター通信の取材に対し、「自動車爆弾が2台、ホテル近くで爆発した」と語った。「1台はホテルの門、もう1台はホテル横で爆発し、壁に穴が開いた...」

アルシャバーブはソマリアに拠点を置くアルカイダの関連組織で、軍と激しい紛争を繰り広げている。

政府によると、アルシャバーブは南部と中部の大部分を支配し、モガディシュ近郊まで支配地域を拡大しているという。

アルシャバーブはここ数週間、エチオピア国境付近にも攻撃を仕掛けており、懸念を引き起こしている。

エチオピア政府はアフリカ連合ソマリア・ミッション(AMISOM)に兵士と警察官を派遣し、ソマリア領内で平和維持活動に当たっている。

報道によると、モハムド(Hassan Sheikh Mohamud)大統領はテロ攻撃を非難し、軍と警察に民間人の保護を最優先するよう命じたという。

モハムド氏は5月に大統領に就任し、アルシャバーブを含むイスラム過激派組織から領土を取り戻すと約束した。

AMISOMはアルカイダ、アルシャバーブ、アルヒジュラ、ムジャヒディン、イスラム国(ISIS)、ソマリアのイスラム国などのジハード組織と対峙している。泥沼化した内戦が終結する見通しは全く立っていない。

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