アフリカで反LGBTQ法を推進する動き拡大、人権団体は懸念
ガーナの首都アクラで今月上旬に開かれた「アフリカ議会間家族価値・主権会議」では、10数カ国の議員らが、伝統的な家族観や国家主権の擁護を掲げ、LGBTQ+の権利拡大に反対する共同声明を採択した。
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アフリカ各国の国会議員がLGBTQ+(性的少数者)に対する規制を強化する法整備を推進する姿勢を鮮明にしている。ガーナの首都アクラで今月上旬に開かれた「アフリカ議会間家族価値・主権会議」では、10数カ国の議員らが、伝統的な家族観や国家主権の擁護を掲げ、LGBTQ+の権利拡大に反対する共同声明を採択した。参加者によると、各国で新たな反LGBT法案の提出や既存法の厳格化を目指す動きが広がっている。
会議は6月3~6日にかけて開催された。開催時期はガーナ議会が5月末にアフリカで最も厳しい部類に入る反LGBT法案を可決した直後と重なった。同法案は同性間の性的行為に対する既存の処罰規定を維持した上で、LGBT活動の「促進」や「支援」、「資金提供」などを新たに犯罪化する内容を含む。さらに、違反行為を知りながら通報しなかった者にも刑事責任を問う規定が盛り込まれている。
会議にはアフリカ諸国の議員のほか、宗教指導者や保守系活動家らが参加した。出席者の多くは、西側諸国が推進するLGBTの権利擁護や性教育、リプロダクティブ・ヘルス政策について、「価値観の押し付け」や「思想的植民地主義」に当たると批判した。また、家族制度や文化的伝統を守ることがアフリカ社会の安定に不可欠だと主張し、各国政府に対して法制度の強化を求めた。
会議の最終日には、「アフリカ家族・主権・価値憲章」が採択された。同憲章は各国が自国の文化や宗教的価値観に基づいて政策を決定する権利を有すると強調し、国際機関や外国政府からの圧力に左右されるべきではないと訴えている。参加者の一部は、米国で保守派の影響力が再び強まったことがアフリカ諸国の政策論議にも追い風となっているとの認識を示した。
一方、人権団体や保健分野の専門家は強い懸念を表明している。厳格な反LGBT法は差別や偏見を助長するだけでなく、当事者が医療機関の利用を避けることでHIV感染症対策など公衆衛生上の取り組みに悪影響を及ぼす恐れがあると指摘する。ガーナ国内でも市民団体が法案への反対運動を展開しており、大統領に対して署名を拒否するよう求めている。
近年、ウガンダやセネガル、ブルキナファソなどでもLGBTに対する規制強化の動きが相次いでいる。今回の会議はこうした流れを地域横断的に結び付ける場となった形で、アフリカにおける性的少数者の権利を巡る対立は今後さらに先鋭化する可能性がある。
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