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インド北部で暴風雨、100人超死亡、家屋の倒壊や倒木相次ぐ

嵐は13日夜から14日にかけて州内を横断した。強風に加え、大粒のひょうや激しい雷雨が発生し、道路沿いの看板や樹木が次々となぎ倒された。
2025年4月10日/インド、北部ウッタルプラデシュ州ラクノー、大雨により冠水した道路(Getty Images/AFP通信)

インド北部ウッタルプラデシュ州で猛烈な暴風雨が発生し、100人以上が死亡した。地元当局が14日、明らかにした。人口約2億4000万人を抱える同州では激しい突風や落雷、豪雨によって家屋の倒壊や倒木が相次ぎ、各地で甚大な被害が広がっている。当局によると、死亡者は少なくとも104人に達し、59人が負傷した。被害は州内の12地区に及び、宗教都市プラヤグラージ周辺の被害が特に深刻と伝えられている。

嵐は13日夜から14日にかけて州内を横断した。強風に加え、大粒のひょうや激しい雷雨が発生し、道路沿いの看板や樹木が次々となぎ倒された。地元テレビの映像では、車の上に倒れ込んだ木々や、吹き飛ばされたトタン屋根、破壊された露店などが映し出され、被害の大きさを物語っている。死亡原因の多くは倒木や住宅の倒壊、落雷によるものとされる。少なくとも87棟の住宅が損壊し、114頭の家畜が死んだ。

プラヤグラージでは突風によって空が突然黒く染まり、周囲がほとんど見えなくなるほどの砂じんが舞い上がったという。ロイター通信の取材に応じた男性は、「強風が看板や石炭粉じんを巻き上げ、辺り一面が30分ほど暗闇になった」と証言した。別の地域では、男性が屋根にしがみついたまま空中へ巻き上げられる映像が拡散し、大きな衝撃を与えた。男性は負傷したものの一命を取り留めたという。

州政府は緊急対応に追われている。州首相は声明で、関係機関に被災者への支援金を24時間以内に支給するよう指示し、各自治体に対して被害状況を迅速に報告するよう求めた。災害対応部門や警察は倒木によって寸断された道路や鉄道の復旧作業を進め、重機やチェーンソーを使った撤去作業が続いている。病院には遺体の確認を待つ家族が集まり、各地で混乱が続いている。

インド北部ではモンスーンの3月から6月にかけて高温と乾燥の影響で激しい砂嵐や雷雨が発生しやすい。だが、今回のように100人を超える犠牲者が出るケースは異例で、専門家の間では気候変動による極端気象の激化を指摘する声も出ている。気象台は今後も雷雨や突風が続く恐れがあるとして警戒を呼びかけており、さらなる被害拡大への懸念が強まっている。

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