◎国家主席は党序列2位、国家元首に位置付けられている。
2024年5月22日/ベトナム、首都ハノイの国会、宣誓するトー・ラム新国家主席(AP通信)

ベトナム共産党の反腐敗運動を主導してきたトー・ラム(To Lam)公安相が22日、国家主席に就任した。

ラム氏は共産党の政治体制とビジネスエリートを揺るがし、政府トップが何度も交代する事態となった反腐敗運動(警察による諜報活動など)を管理・監督してきた。

国営テレビによると、国会はラム氏の就任を全会一致で承認した。

国家主席は党序列2位、国家元首に位置付けられている。

ベトナムの最高指導者は共産党書記長であり、国家主席は形式的・儀礼的存在に過ぎないものの、一部の専門家はトー・ラム氏が次期書記長に近づいたと指摘している。

現職のチョン(Nguyen Phu Trong、80歳)書記長は2021年に3期目の当選を果たしたが、次の任期は求めないかもしれない。

チョン書記長は「汚職」を党が直面する最大の脅威と見なしている。ラム氏は2016年から公安相を務め、チョン書記長による反腐敗運動を率いてきた。

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