◎タイは2022年、アジアで初めて大麻を合法化した。
2024年7月8日/タイ、首都バンコク、政府与党の大麻非合法化計画に反対する人々(AP通信)

タイ・バンコクで8日、大麻を非合法化する政府与党の計画に抗議する市民約100人が首相府まで行進し、計画を撤回するよう求めた。

厚生労働省は5日、大麻を違法薬物に再指定し、医療と研究目的でのみ使用を許可するという保健省の提案を承認した。

麻薬取締局は今週、この提案を精査する予定だ。

バンコク中心部の通りに集まったデモ隊は大麻を持って約1キロ離れた首相府に向け行進。タウィーシン(Srettha Thavisin)首相に計画を撤回するよう求めた。

デモに参加した男性はAP通信の取材に対し、「大麻を非合法化するのではなく、政府がその販売をもっとうまく規制すればいいのに」と語った。

別の男性は「一部の団体は医療用大麻で利益を得られるのに、なぜ一般市民はダメなんだ」と嘆いた。

タイは2022年、アジアで初めて大麻を合法化した。

大麻はタイの観光産業や農業に活気を与え、何千もの大麻店を生み出したが、規制が不十分なため、子供が大麻を使用したり、犯罪を助長するようになった。

APの取材に応じた女性は、「大麻の利益を独占したい団体が政府にこの計画を働きかけたと信じている」と主張した。

バンコクで大麻ショップを経営する男性はX(旧ツイッター)に声明を投稿。「政府与党は全国民が大麻の流通にウンザリしていると偽情報を流し、計画を正当化している」と書き込んだ。

バンコク警察は首相府に通じる道路を封鎖し、デモ隊の行進を阻止。その後、役人がデモ主催者の嘆願書を受け取った。

政府が公表した計画によると、娯楽または快楽のための大麻使用は違法。罰金刑に処される可能性がある。

医療用の使用は認めるとしているが、どのように管理するかなど、詳細は明らかにされていない。

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