スーダン軍政が駐エチオピア大使を召還、国際空港へのドローン攻撃受け
問題となったのは、ハルツーム国際空港などを標的とする一連のドローン攻撃である。
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スーダン・首都ハルツームの国際空港を狙ったドローン攻撃をめぐり、周辺国との緊張が急速に高まっている。軍事政権は5日、隣国エチオピアが攻撃に関与したと主張し、駐エチオピア大使を召還したと明らかにした。
問題となったのは、ハルツーム国際空港などを標的とする一連のドローン攻撃である。スーダン軍は3月以降少なくとも4回の攻撃が確認され、ドローンがエチオピア国内の空港から発射された証拠があると主張している。また、使用された機体についてはアラブ首長国連邦(UAE)が供与した可能性があるとも指摘した。
これに対しエチオピア政府は「根拠のない非難」と強く反発し、関与を全面的に否定している。一方で、エチオピア側は逆にスーダンが自国内の反政府勢力を支援していると主張し、両国間の不信が深まっている。
今回の大使召還は外交上の強い抗議を意味し、両国関係の悪化を象徴する動きといえる。スーダン軍政は攻撃を「主権侵害」と位置付け、必要であれば対抗措置も辞さない姿勢を示している。
背景には、2023年4月に始まった国軍と準軍事組織「即応支援部隊(RSF)」との内戦がある。戦闘は長期化し、近年はドローンを用いた攻撃が急増している。特に2026年に入ってからは民間施設や人道支援輸送への攻撃も報告され、犠牲者は700人以上に上るとされる。
ハルツームは一時、国軍が支配権を奪還したことで安定を取り戻しつつあった。しかし今回の空港攻撃により、軍政が主張する「安全神話」は崩れた。空港は戦闘で大きな被害を受けた後、空域再開に向けた象徴的な施設となっていたため、再攻撃は復興の流れに影を落としている。
さらに、ドローン攻撃は周辺地域にも拡大している。ハルツームの姉妹都市オムドゥルマンでは民間バスが攻撃を受けて死者が出たほか、中部地域でも軍に協力する勢力の関係者が犠牲となった。こうした攻撃は民間人を巻き込み、国際社会からも懸念が強まっている。
この内戦では5万9000人以上が死亡したとされ、実際の被害はさらに大きい可能性がある。西部ダルフール地方を含む広範囲で戦闘が続いているため、正確な情報の把握が難しく、人道危機も深刻化している。
今回の事態は単なる内戦の一局面にとどまらず、周辺国を巻き込む地域紛争へ発展する懸念を示している。ドローンという新たな戦術が紛争の性質を変えつつある中で、外交関係の悪化と軍事的緊張が相互に影響し、情勢は一層不透明さを増している。
