韓国大統領、地方選挙の「投票用紙不足問題」について調査命じる
問題が発生したのは3日に行われた地方選挙と補欠選挙である。
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韓国のイ・ジェミョン(Lee Jae-myung)大統領は7日、今月行われた統一地方選挙で発生した「投票用紙不足問題」について、徹底的な調査を行うよう関係当局に指示した。選挙当日に一部投票所で投票用紙が不足し、有権者が長時間待たされたり投票できなかったりする事態が発生したことを受けたもので、選挙管理体制への批判が高まっている。
問題が発生したのは3日に行われた地方選挙と補欠選挙である。中央選挙管理委員会(NEC)によると、全国約1万4300カ所の投票所のうち50カ所で投票用紙が不足し、このうち22カ所では新たな用紙が届くまで投票を一時中断する事態となった。特にソウル市ソンバ区など一部地域では混乱が深刻化し、投票終了時刻を過ぎても長い行列が続いた。
NECは期日前投票が予想を大きく上回ったことから投票用紙の準備が不足したと説明している。しかし、有権者からは「投票権の侵害だ」との批判が相次ぎ、保守系支持者を中心に再選挙を求める声が広がった。ソウルでは数千人規模の抗議集会が開かれ、参加者らは「選挙をやり直せ」と訴えながら国旗を掲げてデモ行進を行った。
事態を重く見たイ氏は、「民主主義の根幹である選挙への信頼を損なう重大な問題だ」として、検察や警察も含めた包括的な調査を実施する方針を示した。また国会に対し、事実関係の解明と再発防止策の検討を求めた。イ氏はNECの初動対応についても不十分だったとの認識を示し、責任の所在を明確にする必要があると強調した。
問題の責任を取る形で、NECの委員長が辞意を表明。「民主主義の根幹である選挙の管理に失敗した責任を痛感している」と述べ、独立した調査の必要性にも言及した。
今回の地方選挙では、イ氏率いる与党「共に民主党」が全国の主要自治体で大きく議席を伸ばした一方、首都ソウル市長選では保守系野党「国民の力」が勝利した。野党側は投票用紙不足が保守支持層の多い地域で目立ったと主張しており、公正性を巡る論争が続いている。ただし、NECは現時点で再選挙を実施するほどの影響は確認されていないとの立場を示している。
韓国では近年、政治的対立の激化に伴い選挙結果への不信感が高まる傾向がみられる。今回の混乱は単なる事務的ミスにとどまらず、民主主義への信頼そのものを揺るがしかねない問題として受け止められている。政府と選挙管理当局が原因究明と制度改善をどこまで進められるかが今後の焦点となる。
