韓国銀行、政策金利2.50%据え置き、経済成長率と物価上昇率の見通し引き上げ
韓国経済は半導体輸出の拡大を背景に予想以上の成長を続けている。
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韓国銀行(中銀)は28日の金融政策決定会合で、政策金利を2.50%に据え置くことを決定した。据え置きは市場の予想通りで、景気回復を支える必要性とインフレ圧力の高まりとの間で難しい政策運営を迫られている。同行は同時に、2026年の経済成長率と物価上昇率の見通しをともに引き上げ、今後の利上げの可能性を強く示唆した。
韓国経済は半導体輸出の拡大を背景に予想以上の成長を続けている。2026年第1四半期(1〜3月)のGDP成長率は前期比1.7%増となり、6年ぶりの高い伸びを記録した。これを受け、韓銀は今年の成長率見通しを2.0%から2.6%へ上方修正した。
一方で、物価上昇への警戒感も強まっている。4月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比2.6%増で、約2年ぶりの高水準となった。中東情勢の緊迫化に伴う原油価格の上昇に加え、ウォン安による輸入物価の上昇がインフレを押し上げている。韓銀は2026年のインフレ率予測を2.2%から2.7%へ引き上げた。
今回の会合は4月に就任したシン・ヒョンソン(Hyun-Song Shin)総裁の下で初めて開かれた金融政策決定会合となった。シン総裁は記者会見で、物価上昇リスクが拡大しているとの認識を示し、「インフレ期待が高まりつつあり、金融安定にも注意が必要だ」と述べた。市場では、中銀が7月にも利上げに踏み切るとの観測が広がっている。
特に懸念されているのが、エネルギー価格の高騰による輸入インフレである。ホルムズ海峡の軍事的緊張が続く中、原油価格が高止まりし、韓国のようにエネルギー輸入依存度の高い国では家計や企業への負担増加が避けられない。また、ウォン相場は対ドルで今年に入り4%以上下落し、輸入品価格を押し上げる要因となっている。
ただ、急速な利上げは家計債務や不動産市場への悪影響を招く可能性もある。韓国では住宅価格の上昇と高水準の家計債務が長年の課題となっており、金融引き締めが景気を冷やし過ぎるリスクも指摘される。そのため韓銀は景気と物価、金融市場の安定を見極めながら慎重に政策判断を進める構えだ。
市場では、年内に政策金利が3.00%程度まで引き上げられるとの見方が強まっている。輸出主導の成長が続く一方、インフレ圧力が予想以上に長引けば、韓銀は本格的な金融引き締め局面へ移行する可能性が高い。
