韓国2025年5月輸出額、過去40年で最大の伸び、半導体特需
成長を支えた最大の要因は半導体輸出である。
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韓国の輸出額が過去40年で最大の伸びを記録した。世界的な人工知能(AI)ブームを背景に半導体需要が急増し、韓国経済をけん引している。政府が6月1日に公表した貿易統計によると、5月の輸出額は前年同月比53.2%増の877億5000万ドルとなり、市場予想を上回った。輸出の増加は12カ月連続で、伸び率としては1984年1月以来の高水準となった。
成長を支えた最大の要因は半導体輸出である。半導体の輸出額は前年同月比169.4%増の371億6000万ドルに達し、月間として過去最高を更新した。生成AIの普及に伴い、高性能メモリーやAI向けサーバー用半導体の需要が世界的に拡大していることが背景にある。特に米国の大手IT企業によるAI関連投資が活発化しており、韓国メーカーへの発注が急増している。
コンピューター関連製品の輸出も大幅に増加した。AIサーバー需要の拡大を受け、コンピューター輸出は290%を超える伸びを記録。一方で、自動車輸出は中東情勢の悪化による部品供給の混乱や米国の関税政策の影響を受けて減少したものの、半導体分野の好調が全体を押し上げた。
輸入も20.8%増加したものの、輸出の伸びが大きく上回った結果、貿易収支は269億5000万ドルの黒字となった。これは月間ベースで過去最大の黒字額であり、韓国経済の回復基調を強く印象づける結果となった。
AI関連需要の拡大は企業業績にも追い風となっている。半導体大手のサムスン電子やSKハイニックスはAI向け高性能メモリー市場で存在感を高め、業績改善への期待から株価も上昇を続けている。韓国総合株価指数(KOSPI)は今年に入り大幅な上昇を記録し、投資家の資金がテクノロジー関連銘柄へ集中している。
また、製造業の景況感も改善している。企業は中東地域での軍事的緊張が物流や供給網に影響を及ぼす可能性を警戒し、生産や在庫の積み増しを進めている。最新の購買担当者景気指数(PMI)では、工場活動が5年以上ぶりの高い伸びを示した。企業は旺盛な需要に対応するため生産能力の拡充を急いでいる。
経済専門家の間では、AI投資ブームが当面継続するとの見方が多い。韓国銀行(中銀)も2026年の経済成長率見通しを上方修正し、輸出主導の成長が続くと予測している。ただし、中東情勢の不安定化による原油価格上昇や世界経済の減速リスクなど、不確実性も残されている。
それでも現時点では、AI革命が韓国経済にもたらす恩恵は極めて大きい。世界の半導体供給網における韓国の重要性は一段と高まっており、AI時代の到来が同国の輸出拡大と経済成長を後押ししている。
