ソマリランド、台湾に新事務所開設、ソマリアと中国の圧力を一蹴
ソマリランドは1991年、内戦に突入したソマリアから独立を宣言。独自の政府や議会、軍を持ち、事実上の自治を維持してきたが、国際社会の大半は依然としてソマリアの一部とみなしている。
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アフリカ東部・ソマリランドは12日、台湾に新事務所を開設し、中国とソマリアからの圧力にもかかわらず、台湾との関係を維持・強化する姿勢を改めて示した。台湾駐在のソマリランド代表ガラール(Mahmoud Adam Jama Galaal)氏は声明で、「我々には台湾と関係を築く権利がある」と述べ、外交関係の決定は自らの判断に基づくものだと強調した。
ソマリランドは1991年、内戦に突入したソマリアから独立を宣言。独自の政府や議会、軍を持ち、事実上の自治を維持してきたが、国際社会の大半は依然としてソマリアの一部とみなしている。一方、台湾も中国から自国領土の一部と主張され、多くの国と正式な外交関係を持たない状況にある。こうした外交的孤立という共通点を背景に、両者は2020年に相互に代表機関を設置し、関係を深めてきた。
ガラール氏は新事務所の開所式で台湾を「非常に重要な同盟相手」と位置付けた。中国政府やソマリア政府が台湾との関係断絶を求めていることについては「悪あがき」と一蹴し、ソマリランド国内の主要政党も台湾との協力継続で一致していると説明した。また、中国側との接触はないとも明らかにした。
中国は「一つの中国」原則を掲げ、台湾を主権国家として認める動きに強く反発している。台湾とソマリランドの関係についても、中国は一貫して否定的な立場を取っており、ソマリアの領土的一体性を支持すると表明している。昨年にはソマリア政府が台湾旅券所持者の入国を禁止する措置を取るなど、台湾とソマリアの関係悪化も表面化した。
近年のソマリランドは国際的承認の獲得に向けた動きを活発化させている。2025年末にはイスラエルがソマリランドを独立国家として正式承認。国連加盟国の承認は初である。しかし、ソマリアやアフリカ連合(AU)、周辺諸国はこれに反発し、ソマリランドの国際的地位を巡る対立が続いている。
台湾にとっても、外交的孤立が進む中でソマリランドとの関係は重要性を増している。中国が国際機関などで台湾排除を進める中、双方は経済、技術、人材育成などの分野で協力を拡大してきた。今回の新事務所開設は台湾とソマリランドが政治的圧力に屈せず関係を深化させる意思を示した象徴的な出来事といえそうだ。
