◎パキスタンを含むイスラム教徒が多数派を占める国は「冒涜」と見なされる記事や情報を嫌悪している。
ウィキペディアを表示するラップトップとスマートフォン(Getty Images)

パキスタン政府は4日、冒涜的なコンテンツの削除命令に従わなかったとして、ウィキペディアの閲覧を禁じた。

通信庁によると、ウィキペディアは48時間以内に冒涜的なコンテンツを削除するという命令に従わなかったという。

これにより、パキスタン国内でウィキペディアにアクセスすることはできなくなった。

ウィキペディアを運営するウィキメディア財団は4日、「この禁止令はパキスタンの人々が自由な知識の宝庫にアクセスできなくなることを意味する」と述べ、措置を批判した。

パキスタンを含むイスラム教徒が多数派を占める国は「冒涜」と見なされる記事や情報を嫌悪している。

通信庁はフェイスブック、ユーチューブ、ティンダーなど、冒涜的とみなされた他のプラットフォームもブロックしている。

通信庁の報道官は声明で、「ウィキペディアは冒涜的なコンテンツの削除をめぐる度重なる勧告に応じなかった」と述べている。「彼らは一部のコンテンツを削除しましたが、すべてではありません。すべての不快なコンテンツが削除されるまで、当該サイトにはアクセスできません」

通信庁はどのコンテンツに問題があるかを明らかにしていない。

言論の自由を擁護する活動家はこの決定に懸念を示し、「政府はインターネット上のコンテンツを支配しようとしている」と批判した。

ある活動家は「ウィキペディア禁止令は反対意見を封じ込める取り組みのひとつである」と主張した。

パキスタン政府は2010年、冒涜的なコンテンツが増加しているという理由でユーチューブをブロックした。

フェイスブックも同年、預言者ムハンマドの画像を描くようユーザーに求めるキャンペーンが展開された後、ブロックされた。

ティンダーなどの出会い系アプリも不道徳なコンテンツとして一時的に禁じられたことがある。

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