◎政府は昨年、電力料金を26%値上げし、今年7月にはさらに20%値上げした。
2024年7月28日/パキスタン、首都イスラマバード近郊のラワルピンディ、電気料金の値上げに抗議する座り込みデモ(AP通信)

パキスタン・イスラマバード近郊のラワルピンディで電気料金の値上げに抗議する座り込みデモが続いている。現地メディアが29日に報じた。

それによると、デモ隊はイスラムバードに続く道路を26日に占領し、政府に電気税を撤回するよう求めている。

デモを主催するイスラム政党の関係者はデモ隊に向けて、「残酷な電気料金の値上げは受け入れられず、許さない」と叫んだ。

一方、パキスタン南西部では29日、数千人が警察の暴力に抗議。インターネット通信が遮断された。地元メディアは少なくとも1人が死亡、数十人が拘束されたと伝えている。

治安部隊はラワルピンディのデモ隊がイスラマバードに入るのを阻止するため、座り込み会場周辺にバリケードを設置した。

シャリフ政権の高官はデモの指導者らと会談するも、電気税の見直しは考えていないとしている。

デモの主催者は声明で、「電気料金が元の水準に戻るまで、座り込みを続ける」と強調した。

政府は昨年、電力料金を26%値上げし、今年7月にはさらに20%値上げした。

これは国際通貨基金(IMF)が今月初めに承認したパキスタンに対する70億ドル(約1兆770億円)の新規融資の条件のひとつである。

地元メディアによると、政府は電気代に様々な税金を上乗せし、この1年で2倍以上に膨れ上がったと話す人もいるという。

IMF理事会はパキスタン融資をまだ承認していない。

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