◎アフガニスタンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州ではテロ攻撃や銃撃戦が相次いでいる。
2023年1月31日/パキスタン、北西部カイバル・パクトゥンクワ州ペシャワル、自爆テロが発生したモスク(Muhammad Sajjad/AP通信)

パキスタン北西部カイバル・パクトゥンクワ州ペシャワルで爆弾テロが発生し、治安部隊の隊員1人が死亡、民間人3人を含む9人が負傷した。地元当局が11日、明らかにした。

それによると、テロはペシャワルの中心部を走る幹線道路で11日に発生。路上に設置された即席爆発装置(IED)が爆発し、この地域をパトロールしていた治安部隊のバンが巻き込まれた。

州警察の報道官は声明で、「この爆発により、バンに乗っていた隊員1人が死亡、通行人3人と隊員6人が重軽傷を負った」と報告した。

また報道官は隣国アフガニスタンに拠点を置くとされるTTP(パキスタンのタリバン運動)が犯行声明を出したと明らかにした。

負傷者はペシャワル市内の病院に搬送され、手当てを受けている。

地元のテレビ局はTTP報道官の声明を引用し、「中央政府は今すぐカイバル・パクトゥンクワ州から部隊を撤退させる必要があり、応じない場合はイスラムの聖戦士がさらなる攻撃に打って出る」と伝えている。

アフガンと国境を接するカイバル・パクトゥンクワ州と南西部バルチスタン州ではテロ攻撃や銃撃戦が相次いでいる。

TTPとアフガンのタリバンは別組織だが、思想は共有している。TTPは現在、アフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられ、昨年11月に中央政府との停戦協定を一方的に打ち切り、軍と警察への攻撃を強化した。

パキスタン政府はカイバル・パクトゥンクワ州の大部分で武装勢力を排除したと主張しているが、自爆テロや銃撃事件は一向に収まる気配を見せない。

一部の地元メディアはTTPが同州内に新たな拠点を設け、活動を本格化させている可能性があると伝えている。

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