◎イムラン・カーン首相の支持率は主にインフレの影響で昨年末頃からゆっくり低下している。
2022年3月8日/パキスタン、首都イスラマバードの会見場、手を組む野党党首(AP通信)

パキスタンの主要野党は8日、首都イスラマバードで数千人規模の集会を開き、イムラン・カーン首相の退陣を要求した。

野党支持者たちは6日に東部の都市ラホールでデモを行い、8日に数百台のトラック、車、バスで現地入りした。

AP通信によると、支持者たちは市中心部の道路や広場に車を止め、夕方に議会議事堂近くの集会場に入ったという。議事堂周辺には警察官が数百人配備された。

野党パキスタン人民党の党首は、「不信任投票でカーン首相を追放する」と支持者に約束した。集会は深夜まで続き、平和的に解散した。

この集会は2月下旬から準備されていたもので、カーン首相の就任以来、最大規模の反政府デモになったと伝えられている。

野党連合は下院に不信任決議案を提出しているため、下院議長は憲法に基づき、数日中に臨時議会を招集する予定である。

2007年に暗殺されたブットー元首相の息子でパキスタン人民党のブットー・ザルダリ党首は集会の中で、「イムラン・カーンの時代は終わった」と述べた。

地元の主要メディアは、「カーン首相の支持率は燃料価格の高騰などの影響で低下しているが、連立を組む党はカーン首相を支持する可能性が高い」と報じている。

カーン首相はイスラマバード行われた国際女性デー関連の集会で、「不信任決議案をはねのける準備はできている」と語った。

カーン首相の与党パキスタン正義運動(PTI)連立政権は下院342議席中176議席を保持しており、連立を組む党が反対票を投じなければ決議案は否決される見込みである。

しかし、PTIの一部議員はカーン首相の政策に反対し、内部対立が激化していると伝えられている。PTIの議席は155。

カーン首相の支持率は主にインフレの影響で昨年末頃からゆっくり低下している。

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