◎戦闘は25日未明に国境の町で発生した。
パキスタン、イスラム過激派の戦闘員(Getty Images/AFP通信)

パキスタン軍は25日、南西部バルチスタン州のアフガン国境付近で部隊と武装勢力が交戦し、兵士1人と戦闘員1人が死亡したと発表した。

軍報道官によると、戦闘は25日未明に国境の町で発生したという。

この銃撃戦で兵士2人が負傷し、武装勢力はアフガン方面に逃走した。

軍はこの地域がアフガンに拠点を置くイスラム過激派の潜入拠点になっているという情報を受け、数日前から監視を強化していたという。

バルチスタン州ではこの20年、反政府武装組織「バルチ解放軍(BLA)」やイスラム過激派組織「パキスタンのタリバン運動(TTP)」などの武装勢力による政府への攻撃が続いている。

TTPはバルチスタン州に拠点を置いていたが、現在はアフガンの山岳地帯に潜伏しているとみられる。

軍によると、TTPは昨年8月のアフガン・タリバンの政権奪取以来、活動を活発化させている兆候がみられるという。

TTPとアフガン・タリバンは別組織だが、思想は共有している。

軍報道官によると、バルチスタン州の別の地域をパトロールしていた部隊が25日、道路脇に設置された爆弾の爆発に巻き込まれ、陸軍大尉を含む少なくとも5人が死亡したという。

さらに、バルチスタン州警察は同日、武装勢力が複数の地域に手榴弾攻撃を仕掛け、民間人14人が負傷したと報告した。

地元メディアによると、いずれの攻撃も犯行声明は出ていないという。軍と警察が合同で捜査を進めている。

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