◎イスラム過激派組織「パキスタンのタリバン運動(TTP)」が犯行声明を出した。
パキスタンとアフガニスタンの国境付近、パキスタンのタリバン運動の戦闘員(Getty Images)

パキスタン当局は16日、北西部カイバル・パクトゥンクワ州のパトロール部隊が武装勢力の待ち伏せ攻撃を受け、警察官6人全員が死亡したと発表した。さらに、同州内の別の地域をパトロールしていた陸軍兵士2人も襲撃を受け殺害された。

地元メディアによると、イスラム過激派組織「パキスタンのタリバン運動(TTP)」が犯行声明を出したという。

TTPとアフガンのタリバンは別組織で同盟関係にある。パキスタン政府とTTPの紛争は15年ほど前に本格化した。紛争解決の目途は立っていない。

州警察の報道官は声明で、「パトロール部隊を襲ったテロリストはバイクで逃走した」と述べている。

地元メディアはTTP報道官の声明を引用し、「我々の支配地域に立ち入った警察官が殉職した」と報じている。報道官によると、聖戦士たちは殺害した警察官の武器を回収したという。

別の地域をパトロールしていた兵士2人も待ち伏せ攻撃を受けたと伝えられている。戦闘は夜間に発生したようだ。軍報道官によると、テロリスト1人も死亡したという。

軍は現地に部隊を派遣し、攻撃に関与したテロリストを追跡。拠点から武器と弾薬を押収したと報告している。テロリストは逃走したとみられるが、詳細は不明だ。

TTPはアフガンの険しい国境地帯に拠点を置き、パキスタンへの越境攻撃を繰り返している。

昨年8月のアフガンのタリバンによる政権奪取後、TTPの戦力は強化されたと伝えられている。

アフガンのタリバンはTTPとパキスタン政府に和平交渉を呼びかけ、協議を促進した。しかし、休戦合意は5月末で期限切れとなり、それ以降も交渉は行われているようだが、今のところ進展はみられない。

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