エア・インディア墜落事故、発生から1年、最終報告書公表されず、調査続く
事故は2025年6月12日、イギリス・ガトウィック空港行きのエア・インディア171便(ボーイング787-8ドリームライナー)がアーメダバード空港を離陸した直後に発生した。
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インド西部グジャラート州アーメダバードで発生したエア・インディア機墜落事故から12日で1年を迎えた。しかし、260人が死亡したこの大惨事の原因究明は依然として続いており、当局は最終調査報告書の公表にはさらに時間が必要との認識を示している。事故の真相解明を待ち続ける遺族からは、調査の長期化に対する不満や不安の声が高まっている。
事故は2025年6月12日、イギリス・ガトウィック空港行きのエア・インディア171便(ボーイング787-8ドリームライナー)がアーメダバード空港を離陸した直後に発生した。機体は高度を十分に上げることができず市街地へ墜落し、乗客乗員241人と地上の19人が死亡した。260人が犠牲となったこの事故は、過去10年間で世界最悪規模の航空事故となった。
調査を担当するインド航空機事故調査局(AAIB)は、これまでに飛行記録装置や操縦室音声記録装置の解析、機体やエンジンの技術調査を進めてきた。しかしAAIBは、収集された証拠や検査結果の分析がまだ完了しておらず、最終報告書の作成には追加の時間が必要だと説明している。特に米GEエアロスペース製エンジンの詳細な解析が調査の重要な部分を占めており、報告書公表の遅れにつながっているという。
これまでに公表された予備報告では、離陸直後に両エンジンの燃料制御スイッチがほぼ同時に「RUN(運転)」から「CUTOFF(停止)」に切り替わり、燃料供給が途絶えたことが明らかになっている。ただし、その原因が機械的な不具合によるものなのか、人為的な操作によるものなのかについては結論が出ていない。米当局の初期評価では、操縦室内の会話記録が機長による燃料遮断を示唆していると報じられたが、機長の家族やパイロット団体はこうした見方に強く反発している。
インドのパイロット団体や労組は、ボーイングやエア・インディアからさらに多くの技術データを収集したうえで判断すべきだと主張し、現段階で「パイロット自殺説」を前提とした議論を行うべきではないと訴えている。また、機長の父親も独立した調査の実施を求め、事故原因を巡る議論が続いている。
事故から1年となったこの日、アーメダバードでは追悼式典が行われ、多くの遺族が犠牲者を悼んだ。参列者からは「真実を知りたい」「正義を求めている」といった声が相次ぎ、調査当局や政府に対して早期の説明を求める意見が目立った。唯一の生存者も透明性のある説明と真相究明を求めている。
国際ルールでは航空事故の最終報告書は原則として1年以内の公表が求められるが、複雑な案件では調査期間が延長されることもある。AAIBは調査の目的は責任追及ではなく再発防止にあると強調し、慎重な分析を続ける方針だ。事故原因の最終的な解明にはなお時間を要する見通しで、遺族や航空業界は報告書の公表を待ち続けている。
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