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インドネシア政府、給食無償化の予算配分見直し、地方への支援優先

事業を統括する国家栄養庁(BGN)のデヤン長官は新たな給食施設の建設を抑制する一方、既存施設の運営改善と地方へのサービス拡大に力を入れる考えを示した。
インドネシア、首都ジャカルタの小学校、給食を食べる生徒(Getty Images)

インドネシア政府は4日、プラボウォ(Prabowo Subianto)大統領の看板政策である「給食無償化」について、予算配分を見直し、今後は遠隔地や交通の不便な地域への支援を優先する方針を明らかにした。事業を統括する国家栄養庁(BGN)のデヤン(Nanik Sudaryati Deyang)長官は新たな給食施設の建設を抑制する一方、既存施設の運営改善と地方へのサービス拡大に力を入れる考えを示した。

この方針転換は同事業を巡る汚職事件を受けた組織刷新の一環とみられている。前長官のヒンダヤナ(Dadan Hindayana)氏は3日、給食事業に関連する財団の選定や物資調達を巡る不正疑惑で逮捕された。検察局によると、同氏は基準を満たさない団体の事業参加に関与したほか、電動バイクやテレビなどの調達価格を水増しした疑いが持たれている。プラボウォ氏は「信頼していた人物だが、交代させざるを得ない」と述べ、事業の透明性向上を訴えている。

給食無償化はプラボウォ氏が2024大統領選で掲げた主要公約の一つで、子どもを対象に栄養価の高い食事を提供することを目的としている。政府は150億ドル規模の予算を投じ、最終的に約8300万人への給食提供を目指している。これまで都市部を中心に事業を拡大してきたが、島しょ部や地方では施設不足や物流面の課題から十分な恩恵が行き渡っていないとの指摘があった。

デヤン氏は2026年度中に受益者数の目標達成を急ぐのではなく、既存の給食拠点が衛生基準や運営基準を満たしているかを優先的に点検すると説明した。その上で、栄養改善を必要とする遠隔地への支援を強化するとしている。今回の見直しは、単なる事業縮小ではなく、限られた予算をより効率的に活用するための再編との位置付けだ。

一方、同事業は開始以来、財政負担の大きさや運営体制を巡る議論が続いている。市場関係者の間では、大規模な歳出拡大が財政赤字を押し上げるとの懸念が根強い。また、一部地域では給食による集団食中毒も発生しており、地元メディアによると、被害を受けた児童は累計で3万人を超えたとされる。こうした問題を受け、政府は品質管理や監督体制の強化を進めている。

プラボウォ政権は事業継続の方針を崩していない。財務省によると、2026年4月末時点で75兆ルピア(約6600億円)が投入されている。今回の重点配分見直しが汚職問題で揺らぐ無償化の信頼回復と栄養改善政策の実効性向上につながるかが注目されている。

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