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インドネシア政府、「給食無償化」政策を一部修正、財政健全化優先、批判も

給食無償化は子どもの栄養改善や発育不良対策を目的に導入された。プ
インドネシア、首都ジャカルタの小学校(ロイター通信)

インドネシア政府は19日、プラボウォ(Prabowo Subianto)大統領の看板政策である「給食無償化」について、学校の長期休暇期間中は配食を停止し、事業対象も見直す方針を明らかにした。財政負担の増大を受けた歳出抑制策の一環で、政権発足以来最大級の社会政策の軌道修正として注目を集めている。

給食無償化は子どもの栄養改善や発育不良対策を目的に導入された。プラボウォ氏が選挙公約の柱として掲げた政策であり、将来的には全国の児童・生徒や妊婦ら計8300万人を対象とする構想が示されてきた。事業には巨額の予算が必要で、政府はこれまで大規模な財源確保を進めてきた。

しかし、原油高や景気減速への懸念などを背景に国家財政への圧力が強まる中、政府は支出の見直しを迫られている。すでに今年3月には、給食の提供日数を減らす案が浮上し、財政節約効果として約40兆ルピア(約3600億円)の削減が見込まれるとの試算も示されていた。

今回の方針では、学校が休みとなる期間の給食配布を停止するほか、事業の重点地域を都市部から栄養支援の必要性が高い地方や遠隔地へ移す。新たな調理施設の建設計画も縮小され、既存施設の効率的な活用を優先する。政府は休暇期間を利用して運営体制の見直しや給食提供拠点の再編を進める考えだ。

無償事業を巡っては、ここ数カ月で運営上の問題も相次いでいる。事業を担当する国家栄養庁(BGN)では幹部が汚職容疑で摘発され、組織運営への批判が高まった。政府は今月、新たな責任者を任命して信頼回復を図っている。

さらに、各地で食中毒事案が発生したことも制度への逆風となった。これまでに多数の児童が体調不良を訴え、一部では事業停止を求める声も上がっている。政府は発生件数について、提供食数全体から見れば限定的だと説明する一方、衛生管理や監督体制の強化を進めている。

一方で、事業縮小に対する反発も根強い。学生団体や野党は政策の財政負担や運営の非効率性を批判してきたが、栄養改善や教育支援の観点から制度そのものの継続を求める意見も少なくない。政府は対象地域を絞り込むことで限られた財源を有効活用し、最も支援を必要とする層への給食提供を維持したい考えだ。

プラボウォ政権にとって給食無償化は政治的象徴といえる政策である。今回の見直しは財政健全化を優先した現実的な対応とみられる一方、公約実現を掲げてきた大統領の指導力や政策運営能力を測る試金石となりそうだ。

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