◎インドは世界最大のコメ輸出国であり、世界出荷量の40%以上を占めている。
インド、稲を植える男性(Getty Images)

インド政府がバスマティライス以外のコメの輸出を禁止した。現地メディアが20日に報じた。

同国では広い範囲でモンスーンの大雨が続き、農作物に深刻な被害が出ている。コメの卸売価格はこの1年で約11%上昇した。

中央政府の統計によると、対象となるコメの輸出量の全体の約25%を占めている。

アナリストはこの決定が世界の食料価格を押し上げる可能性があると警告した。

イギリスのISA大手ハーグリーブス・ランズダウンのアナリストはインド政府の決定に懸念を表明している。「コメの輸出禁止措置は世界の食料価格にかなりの影響を与えるでしょう...」

ロシアのウクライナ侵攻と黒海を経由する穀物輸出協定が今週失効したことで、小麦を含む世界の穀物価格が急騰しつつある。

インドは世界最大のコメ輸出国であり、世界出荷量の40%以上を占めている。バスマティライス以外のコメは主にアジアとアフリカの国々に輸出されている。

同政府は昨年、輸出米に20%の関税を課し、輸出を抑制しようとした。小麦と砂糖にも制限が課されている。

報道によると、インドの米農家の多くが輸出で大きな利益を上げているという。

同国の先月の消費者物価指数(CPI)は前年同月比でプラス4.8%となり、市場の予想を上回った。野菜の価格は12%近く上昇している。

報道によると、北部地域などで大雨による田畑の冠水被害が拡大し、トマトや玉ねぎなど、多くの品種が被害を受けたという。

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