タイで失踪した中国人男性救助、犯罪組織に騙されミャンマーに

タイとミャンマーの国境付近、カンボジア、ラオスなどは犯罪組織の巣窟となっており、何十万人もの人々がロマンス詐欺、偽の投資勧誘、違法なギャンブル計画などのオンライン詐欺に騙され、これらの犯罪に加担させられたり、最悪の場合、殺害されることもある。
2025年2月12日/タイ、ターク県のミャンマー国境、人身売買の被害者たち(ロイター通信)

タイ・中国大使館は4日、タイ国内で写真撮影の仕事を受けた後に行方不明になっていた中国人男性が救助されたと明らかにした。

同大使館は声明で、中国国民に対し、高給や良い条件を提示する求人に注意するよう促した。

また同大使館はタイ当局と連携して男性を救助したと述べたが、詳細は明らかにしなかった。

中国中央テレビ(CCTV)は4日、先月初旬にタイで雑誌の表紙撮影を行うために入国した23歳の男性が犯罪組織に騙されてミャンマーに人身売買されたと報じた。

それによると、男性は姉に電話をかけ、自分が置かれている状況を説明。姉はすぐに地元警察に通報したという。

在タイ・中国大使館は自国民に対し、海外の「怪しい」高給の仕事に注意するよう警告。タイで外国人労働者が就労するには適切な許可を取得する必要があると強調した。

タイとミャンマーの国境付近、カンボジア、ラオスなどは犯罪組織の巣窟となっており、何十万人もの人々がロマンス詐欺、偽の投資勧誘、違法なギャンブル計画などのオンライン詐欺に騙され、これらの犯罪に加担させられたり、最悪の場合、殺害されることもある。

被害者の多くは奴隷のような扱いを受け、組織の管理下で詐欺行為に参加させられたと証言している。

ミャンマーの詐欺拠点は軍事政権と敵対する反体制派が支配する領内にある。

国連によると、これらの犯罪組織は数十億ドルの利益を上げているとみられる。組織は電話やインターネット上で詐欺を働き、被害者から金を吸い上げている。

タイは詐欺拠点を解体する地域的な取り組みの先頭に立っている。これらの犯罪組織は複数の国にまたがる東南アジアの詐欺ネットワークの一部とされる。

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