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バングラデシュで「デング熱」急拡大、病院逼迫、9月は過去最悪の可能性

デング熱は発熱や激しい頭痛などを引き起こし、重症化すると血圧低下やショック症状、出血などによって生命が脅かされる。
2025年6月25日/バングラデシュ、首都ダッカ、デング熱の感染者を治療する施設(ロイター通信)

バングラデシュで蚊が媒介する感染症「デング熱」が急速に拡大している。保健省のデータによると、2026年に入ってからの入院患者は9月7日時点で4万2590人、死者は117人に達し、9月に入って感染拡大がさらに加速している。直近24時間では4人が死亡、1558人が新たに入院した。1日当たりの入院者数として今年最多となり、医療機関への負担が深刻化している。

デング熱は発熱や激しい頭痛などを引き起こし、重症化すると血圧低下やショック症状、出血などによって生命が脅かされる。特に注意が必要なのは、発熱が収まった後に症状が急激に悪化するケースで、患者を継続的に監視する必要がある。2023年にはバングラ史上最悪のデング熱流行が発生しており、今回の感染拡大は大規模流行への警戒を呼び起こしている。

専門家は、9月が前月を上回る深刻な感染拡大の月になる可能性を指摘する。ジャハンギルナガル大学の医療昆虫学者であるカビルル・バシャル(Kabirul Bashar)教授の予測モデルでは、現在の傾向が続けば9月の入院者数が3万人を超える可能性があり、気象条件によっては10月まで感染が続く恐れがあるという。

医療現場では病床不足も深刻だ。首都ダッカなどでは患者が病院に殺到し、入院先を確保できないケースが発生している。デング熱だけでなく、麻しん(はしか)の流行も深刻で、医療機関に負担がかかっている。当局によると、今年は麻しんにより、約1000人の子どもが死亡したとされる。複数の感染症が同時に広がることで、医療従事者や病床など限られた資源への圧力が一段と強まっている。

感染は首都圏だけの問題ではない。ネッタイシマカがダッカや主要都市から地方へ広がり、現在では国内64地区すべてでデング熱の症例が報告されている。政府は全国的な清掃や啓発活動を強化し、蚊の繁殖場所となる水たまりなどの除去を住民に呼びかけている。

専門家は、単に薬剤を散布するだけでは感染拡大を抑えられないと指摘する。重要なのは、ネッタイシマカが実際に繁殖している場所を特定し、そこを重点的に対策することだ。今後数週間が流行の規模を左右する重要な局面となっている。

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