バングラデシュ、縫製労働者の新賃金体系を12月導入へ、月額最低賃金3万タカ要求、抗議デモ5日目

今回の合意は、政府が11月1日に設置した最低賃金委員会による初会合で成立した。
2026年11月4日/バングラデシュ、首都ダッカ近郊、縫製労働者による抗議デモ(ロイター通信)

バングラデシュの縫製産業賃金委員会は4日、労働者の新たな賃金体系を12月から導入することで、工場経営者側および労働者側が合意したと発表した。新賃金に基づく最初の給与は2027年1月に支払われる見通し。ただし、具体的な賃上げ額は決まっておらず、今後の協議で詰める。賃上げを求める抗議活動は5日目に入り、警察との衝突や工場の操業停止が続いている。

今回の合意は、政府が11月1日に設置した最低賃金委員会による初会合で成立した。労働者側の代表によると、双方は12月から新賃金体系を適用し、翌年1月の給与支給時に引き上げ分を反映させることで合意した。委員会は今後、具体的な賃金水準を決定するため、労使双方から提案を受け付ける。

労働者側が要求しているのは、月額最低賃金を現在の1万2500タカ(約1万5900円)から3万タカ(約3万8000円)へ引き上げることだ。食料品や住居、交通、医療などの生活費が上昇し、現在の賃金では生活を維持できないとしている。

抗議活動は首都ダッカの複数の地区や周辺地域で発生し、警察は催涙ガスや音響手榴弾を使用してデモ隊を排除した。工場や警察車両への襲撃も報告され、数十人が負傷した。数百の工場が操業を停止し、生産や輸送に影響が出ている。

バングラの縫製産業は約400万人を雇用し、輸出収入の8割以上を占める。H&M、ザラ、ギャップなど世界的ブランドにも製品を供給しており、今回の混乱は国際的な供給網にも影響しかねない。

労働者の待遇改善と生産コストの上昇への対応を両立できるかが、産業の競争力を左右する課題となっている。

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