豪ビクトリア州のアラン州首相が辞任、支持率低迷、与党・労働党に打撃
ビクトリア州は人口約700万人を抱えるオーストラリア第2の州であり、州都メルボルンは金融や製造業、教育、観光の中心地として国内経済に大きな影響力を持つ。
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オーストラリア・ビクトリア州のジャシンタ・アラン(Jacinta Allan)州首相が28日、辞意を表明した。11月に行われる州議会選挙を目前に控えたタイミングでの退任となり、与党・労働党は新たな党首選びを迫られることになった。世論調査では労働党の支持率低迷が続いており、政権交代の可能性も取り沙汰される中で、選挙戦の構図に大きな影響を与える出来事となっている。
アラン氏は2023年9月、長年にわたり州政を率いたアンドリュース(Daniel Andrews)前州首相の辞任を受けて州首相に就任した。ビクトリア州史上2人目の女性州首相として期待を集めたものの、就任後は生活費高騰や州財政の悪化、大規模インフラ事業を巡る批判など複数の課題への対応に追われた。また、有権者との距離感や政権運営に対する評価も伸び悩み、複数の世論調査では支持率が低下傾向を示していた。
今回の辞任は、11月の州議会選挙を前に党内で「現体制での勝利は難しい」との危機感が強まったことが背景にあるとみられる。アラン氏は辞任を決断した一方で、自らの州政運営に誇りを持っていると述べ、女性医療の充実や地方への投資など、自身の政権が進めてきた政策成果を強調した。
労働党は後継党首を選ぶ手続きを始める見通しである。キャロル(Ben Carroll)副州首相が有力候補とされる一方、他の閣僚の名前も取り沙汰されており、党内の主導権争いが本格化する可能性がある。新首相は短期間で党勢を立て直し、11月の州議会選挙に臨まなければならないため、その手腕が早くも問われることになる。
ビクトリア州は人口約700万人を抱えるオーストラリア第2の州であり、州都メルボルンは金融や製造業、教育、観光の中心地として国内経済に大きな影響力を持つ。そのため、州政の動向は地域政治にとどまらず、オーストラリア全体の政治・経済にも少なからぬ影響を及ぼす。
今回の首相退任はビクトリア州労働党にとって大きな転機となる。新党首が短期間で支持率を回復し、4期連続となる政権維持を実現できるか、それとも野党が政権奪還へ勢いを強めるかが今後の焦点である。
