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コロンビア大統領選決選投票、右派候補が勝利へ、左派陣営は異議申し立て

今回の選挙は左派政権を率いてきた現職のペトロ大統領の後継者を決める重要な選挙として注目されてきた。
コロンビア、大統領候補のセペダ上院議員(右)とエスプリエジャ氏(AP通信)

6月21日に行われたコロンビア大統領選の決選投票で、トランプ(Donald Trump)米大統領の支持を受ける右派候補エスプリエジャ(Abelardo De La Espriella)氏が僅差でリードし、与党陣営の左派セペダ(Iván Cepeda)上院議員が結果に異議を唱える事態となっている。開票率99.9%の段階で、エスプリエジャ氏の得票率は49.7%、セペダ氏は48.7%となった。選挙当局はまだ当選者を発表していない。

今回の選挙は左派政権を率いてきた現職のペトロ(Gustavo Petro)大統領の後継者を決める重要な選挙として注目されてきた。ペトロ氏は憲法上の規定により出馬できず、政権与党は人権活動家として知られるセペダ氏を擁立した。一方のエスプリエジャ氏は弁護士兼実業家で、これまで公職経験はないものの、治安回復と強力な犯罪対策を掲げて急速に支持を拡大した。

エスプリエジャ氏は選挙戦で、麻薬カルテルや左翼ゲリラに対する徹底的な取り締まりを主張した。エルサルバドルの厳格な治安政策を参考にした巨大刑務所の建設や、武装勢力との和平交渉の打ち切りを公約に掲げ、近年悪化する治安情勢への不満を抱く有権者の支持を集めた。また、石油・ガス産業の拡大や政府機構の縮小も訴え、経済成長を重視する姿勢を強調した。

これに対し、セペダ氏はペトロ政権の改革路線を継承する立場から、武装勢力との対話を通じた和平政策や環境保護政策の継続を訴えた。しかし、経済停滞や治安悪化への国民の不満が高まる中で、政権与党に対する逆風を跳ね返すことはできなかった。

選挙結果を巡っては、セペダ陣営とペトロ氏が3万カ所を超える投票所の集計内容について異議を申し立てる方針を示している。セペダ氏は開票結果について「まだ公式なものではない」と主張し、法的手続きを通じて再確認を求める考えを示した。一方で支持者に対しては冷静な対応を呼びかけ、暴力的な行動を避けるよう訴えている。

選挙後には首都ボゴタなどで抗議デモも発生し、一部地域では警察との衝突や逮捕者も報告された。今回の選挙は1994年の決選投票制度導入以降、最大の接戦とされ、コロンビア社会の政治的分断を浮き彫りにした。都市部や内陸部では保守派が優勢だった一方、紛争被害の大きい地域では左派支持が根強く、地域間の対立構図も鮮明となった。

エスプリエジャ氏の勝利が確定すれば、コロンビアはペトロ政権の左派路線から大きく方向転換することになる。新政権は8月7日に発足する予定、議会は左派が多数派を占めているため、エスプリエジャ氏が公約を実現できるかは不透明だ。

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