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メキシコ、キューバへの石油輸送再開目指す、燃料不足深刻

シェインバウム氏は定例会見で、キューバ政府が近年進めている市場開放政策や、同国で事業を展開するメキシコ企業の存在を活用したいとの考えを示した。
キューバ、首都ハバナの通り(Getty Images)

メキシコのシェインバウム(Claudia Sheinbaum)大統領は22日、深刻な燃料不足と経済危機に直面するキューバへの石油輸送を再開する方針を示した。輸送は従来の国営企業を通じた方式ではなく、民間企業を活用して実施する考えで、早期の再開を目指すとしている。

キューバでは今年に入り石油供給が急減し、電力不足や生活インフラの混乱が深刻化している。背景には、米国がベネズエラからキューバへの石油供給を停止させたことに加え、キューバへ石油を供給する国に対して関税措置を示唆するなど圧力を強めたことがある。これにより、メキシコからの供給も打ち切られた。

シェインバウム氏は定例会見で、キューバ政府が近年進めている市場開放政策や、同国で事業を展開するメキシコ企業の存在を活用したいとの考えを示した。その上で、「燃料輸送の許可を持つ民間企業を通じた仕組みを検討している」と述べ、商業ベースでの輸送再開に期待を示した。ただし、具体的な開始時期や輸送量については明らかにしなかった。

キューバは国内需要の約4割しか石油を自給できず、残りを輸入に依存している。燃料不足の影響で長時間の停電が常態化し、水道供給の停滞や病院での手術延期、食料不足など、市民生活への影響が広がっている。ロシアから大型タンカーによる石油供給が一度行われたものの、消費量の多さから短期間で使い切ったという。

メキシコは今年初め、米国との関係悪化を回避するためキューバへの石油輸出を停止したが、人道支援については継続してきた。今月にはメキシコやベリーズから集められた食料や支援物資を積んだ船舶がキューバに到着するなど、支援体制を維持している。シェインバウム政権は今後も人道支援を続ける方針だ。

今回の輸送再開構想が実現すれば、危機的状況にあるキューバ経済の下支えとなる可能性がある。一方で、対キューバ強硬策を進めるトランプ政権との摩擦が再燃する可能性もあり、メキシコ政府は人道支援と対米関係の維持という難しい舵取りを迫られている。

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