ペルー大統領選、選挙管理当局が運営の不備改善を約束、6月決選投票
今回の大統領選は長引く政治混乱の中で行われている。
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南米ペルーの選挙管理当局は17日、来月予定されている大統領選決選投票に向けて、第1回投票で露呈した運営上の不備を改善すると表明した。4月12日に実施された第1回投票では、投票所での長時間待機や開票作業の遅れ、電子集計システムの不具合などが相次ぎ、有権者や野党陣営から強い批判が出ていた。全国選挙管理委員会(ONPE)は、決選投票では同様の混乱を回避し、公正で透明性の高い選挙実施を目指すとしている。
ONPEの長官は記者会見で、「第1回投票で確認された欠陥を真摯に受け止めている」と述べたうえで、投票運営体制の全面的な見直しを進めていると説明した。特に地方部では投票用紙の不足や投票開始の遅延が目立ち、一部では有権者が数時間にわたり列を作る事態となった。また、電子集計システムの接続障害によって開票結果の集約が大幅に遅れ、最終結果確定まで数週間を要したことも問題視された。
ONPEは改善策として、投票所職員の増員や研修強化、投票資材輸送体制の再構築、電子システムの点検拡充などを実施するとしている。また、地方自治体や警察と連携し、投票所周辺の安全確保や有権者誘導の改善も進める方針である。さらに、開票作業の透明性を高めるため、各政党代表や国際監視団による監視体制も強化する考えを示した。
今回の大統領選は長引く政治混乱の中で行われている。ペルーでは近年、大統領の弾劾・辞任・逮捕が相次ぎ、政局不安が常態化している。2022年にはカスティジョ(Pedro Castillo)元大統領が議会解散を試みた後に逮捕され、その後も反政府デモや治安部隊との衝突が続いた。国民の政治不信は根強く、今回の選挙は民主主義制度への信頼回復を左右する重要な機会とみなされている。
決選投票では右派のケイコ・フジモリ(Keiko Fujimori)氏と左派のロベルト・サンチェス(Roberto Helbert Sánchez Palomino)氏が争う予定で、経済政策や治安対策、鉱業開発をめぐる姿勢が主要争点となっている。特に地方の貧困層と都市部有権者との間で支持傾向が大きく分かれており、接戦が予想されている。そのため、選挙結果への信頼性確保は政権の正統性にも直結する問題となる。
一方、一部の野党勢力は電子集計システムへの懸念を示し、不正防止策の徹底を求めている。これに対しONPE側は、「国際基準に基づく透明な選挙を実施する」と強調し、不正疑惑を否定した。6月の決選投票はペルー社会の分断を乗り越え、政治安定への道筋を示せるかどうかを占う重要な局面となっている。
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