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メキシコ・プエブラ州で銃撃事件、子ども含む10人死亡、武装集団が銃乱射

死亡したのは成人の男性6人、女性3人、子ども1人。
2018年6月22日/メキシコ軍の兵士(Getty Images/AFP通信)

メキシコ中部プエブラ州で17日、武装集団による襲撃事件が発生し、子ども1人を含む10人が死亡した。州治安当局によると、事件は同州南部テウィツィンゴで発生、複数の武装兵が住民らを銃撃したという。現場では多数の薬きょうが見つかり、治安当局は麻薬カルテルによる犯行の可能性が高いとみて捜査を進めている。

死亡したのは成人の男性6人、女性3人、子ども1人。襲撃の詳しい経緯は明らかになっていないが、地元当局によると、武装集団は現場に突然現れて発砲し、その後逃走したという。負傷者の情報はない。

プエブラ州公安当局は声明で、「犯人を捕らえ、裁判にかける」と強調し、州警察と連邦当局による合同捜査チームを設置したと発表した。周辺地域では軍や国家警察による警戒が強化され、治安部隊が容疑者の行方を追っている。現時点で犯行声明は確認されておらず、動機についても捜査中としている。

メキシコでは近年、麻薬カルテルや武装ギャングによる暴力事件が深刻化している。特に地方都市では勢力争いや麻薬密輸ルートをめぐる抗争が続き、一般市民が巻き込まれるケースも増加している。政府は軍や警察を投入して治安対策を強化しているものの、依然として各地で大量虐殺や襲撃が相次いでいる。

プエブラ州は比較的治安が安定している地域とみなされてきたが、近年は周辺州から流入する犯罪組織の活動が拡大している。専門家の間では、麻薬取引だけでなく、石油窃盗や恐喝、人身売買など犯罪組織の資金源が多様化していることが暴力激化の背景にあるとの見方も出ている。

メキシコはFIFAワールドカップの共同開催を控えており、治安への国際的な注目が高まっている。今年4月には観光地テオティワカン遺跡で銃撃事件が発生し、外国人観光客を含む死傷者が出たばかりだ。政府は観光地や都市部で警備強化を進めているが、地方では依然としてカルテルの影響力が強い地域も多い。

今回の事件を受け、地元住民の間では不安が広がっている。現場周辺では休校措置や商店の営業自粛もみられ、地域社会に大きな衝撃を与えている。中央政府は事件の早期解決を目指すとしているが、組織犯罪に起因する暴力の連鎖を断ち切れるかは不透明な状況である。

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