パラグアイ大統領、銀行破綻で弾劾失職、検察が背任容疑で捜査、金融危機が政局直撃
銀行破綻は金融システムへの信頼だけでなく、政権と国家機関の監督責任をめぐる問題にも発展している。
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南米パラグアイのペニャ(Santiago Peña)大統領が6日、大手デジタル銀行「ウエノ銀行(Ueno Bank)」の経営破綻をめぐり、議会の弾劾手続きによって失職した。検察当局は同日、背任などの疑いでペニャ氏の逮捕を命じ、翌7日に検察庁に出頭させて事情聴取を行った。銀行破綻を発端とする政治危機は、10年以上にわたり比較的安定していた同国の政権を崩壊させる事態に発展した。
上院では出席議員44人全員がペニャ氏の罷免に賛成した。副大統領のペドロ・アリアナ(Pedro Alliana)氏が大統領に就任、組閣に着手した。ペニャ氏は5日に辞任を申し出ていたが、議会はこれを受け入れず、弾劾手続きを続行した。議会は同氏が辞任によって終身上院議員の資格を得て、刑事訴追に対する免責を享受することを防ぐ狙いがあった。
問題のウエノ銀行は、中央銀行が経営状態の悪化を理由に11月3日に管理下に置いた。同行の破綻によって約300万人の顧客が預金にアクセスできなくなり、国民生活に深刻な影響が広がった。議員たちはペニャ氏が政治的影響力を利用して数億ドル規模の公的資金を同行に流入させる一方、規制当局が関係者向け融資などの危険な取引を見逃していたと批判している。同氏は不正行為を否定している。
ウエノ銀行は公的資金を背景に急成長し、国内預金額で第5位の銀行にまで拡大していた。国営年金基金から約3億5500万ドルが預け入れられていたことも問題視されている。中銀は7日、預金保険の対象となる顧客のうち約120万人について、全額または一部の払い戻しが完了したと発表した。
首都アスンシオンでは預金の返還と責任追及を求める抗議デモが拡大し、警察との衝突も発生した。約4万人が加盟する国内最大の教員組合は、公的年金基金の保護を求め、11月9日から無期限ストライキに入る方針を示した。
銀行破綻は金融システムへの信頼だけでなく、政権と国家機関の監督責任をめぐる問題にも発展している。
