◎捜査当局は5日午後に大使館に突撃し、昨年12月から政治亡命を求めていたグラス氏を逮捕した。
2024年4月5日/エクアドル、首都キトの在メキシコ大使館に押し入る捜査当局(AP通信)

エクアドルの捜査当局が5日、首都キトの在メキシコ大使館に押し入り、汚職容疑で逮捕状が出ているグラス(Jorge Glas)元副大統領を逮捕した。

メキシコのオブラドール(Andrés Manuel López Obrador)大統領はこれに激怒し、エクアドルとの国交を断絶すると宣言した。

捜査当局は5日午後に大使館に突撃し、昨年12月から政治亡命を求めていたグラス氏を逮捕した。

グラス氏は昨年12月、汚職容疑で逮捕状が出たことを受け、在メキシコ大使館に逃げ込んだ。申請していた政治亡命は5日に認められた。

グラス氏は2016年の大地震後の復興活動を管理した際、複数の汚職に関与したとされ、他の贈収賄事件でも有罪判決を受けている。

大使館前で取材に応じたメキシコ領事部の職員は「ありえない!ありえない!ありえない!こんなことはありえない!」と連呼した。「完全に常軌を逸しています!」

グラス氏はキト郊外の空港に装甲車で移送され、港湾都市グアヤキル行きの飛行機に押し込まれた。

大使館周辺に集まった市民は「よくやった!」「汚職政治家を保護するなどあり得ない!」「グラスを刑務所に!」などと叫び、警察に歓声を送った。{ありがとう」

捜査当局によると、グラス氏はグアヤキルにある最高レベルの施設に拘留される予定だという。

ノボア(Daniel Noboa)大統領は声明で、「メキシコ大使館は外交特権を乱用したグラス氏を保護した」と主張した。

メキシコ政府はこれを却下、エクアドルとの外交関係を断絶し、国際司法裁判所(ICJ)で訴訟を起こすと誓った。

多くの中南米諸国もエクアドルの対応を非難。米政府も深刻な懸念を表明した。

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