ブラジル大統領選、ルラ氏再選もフラビオ氏が結果無効を要求、政治的分断と議会の右傾化が政権運営の壁に
選管はルラ氏の勝利を認定しており、結果が覆る可能性は低いとみられる。
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ブラジルの大統領選決選投票が10月25日に行われ、現職のルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領が右派のフラビオ・ボルソナロ(Flávio Bolsonaro)上院議員を破り、再選を果たした。
選挙管理委員会によると、ルラ氏は約6420万票を獲得し、フラビオ氏に約440万票差をつけた。得票率はルラ氏が51.8%で、2027年1月5日に4期目の政権を発足させる見通しだ。しかし、フラビオ氏は選挙結果の無効を求める意向を示しており、政治的対立が続く可能性がある。
フラビオ氏は投票時間が直前に延長されたことを問題視し、選挙結果の無効化を求めると表明した。投票時間の延長は、両候補陣営からの要請を受けて決定された。ルラ陣営は最大都市サンパウロなどでの公共交通機関の問題を理由に挙げ、フラビオ陣営は南部での大雨による投票への影響を懸念していた。最高裁判事が投票終了直前に延長を決定したため、投票所への周知が間に合わず、現場に混乱が生じた。
ただし、選管はルラ氏の勝利を認定しており、結果が覆る可能性は低いとみられる。同国では1990年代から電子投票機が導入され、開票の迅速化と不正防止に活用されてきた。過去には、フラビオ氏の父であるボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領が電子投票制度への根拠のない疑念を繰り返し示したが、大規模な不正を裏付ける証拠は確認されていない。今回も、明確な得票差と制度への信頼性が、結果無効を求める動きに対する障壁となる。
ルラ氏の勝利は、右派政権が勢力を伸ばす中南米で、左派政権が引き続き最大の経済規模を持つブラジルを率いることを意味する。ルラ氏はトランプ(Donald Trump)米大統領による地域への影響力拡大に批判的な立場を取ってきた。一方、フラビオ氏はトランプ政権との関係強化を掲げており、ブラジルの外交方針を巡る対立も続く見通しだ。
再選後のルラ氏は多くの課題に直面するとみられる。社会の分断に加え、財政悪化への懸念があり、議会ではフラビオ氏の所属政党が最大勢力となる見込みだ。法案成立や財政政策の実行には、右派勢力との交渉が欠かせない。ルラ氏が安定した政権運営を実現できるかは、対立する政治勢力との関係構築と、国民生活の改善にかかっている。
