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ペルー大統領選決選投票、ケイコ・フジモリ氏の勝利濃厚に、左派陣営は不正を主張

開票率99.87%の時点でフジモリ氏の得票率は50.12%、サンチェス氏は49.88%、その差は約4万3000票となった。
2026年6月18日/ペルー、首都リマ、大統領候補のケイコ・フジモリ氏(ロイター通信)

南米ペルーの大統領選決選投票を巡り、右派候補のケイコ・フジモリ(Keiko Fujimori)氏が左派候補のロベルト・サンチェス(Roberto Helbert Sánchez Palomino)氏に対し、事実上逆転不可能な差をつけ、初の大統領就任を確実なものとした。全国選挙管理委員会(ONPE)の24日付けのデータによると、開票率99.87%の時点でフジモリ氏の得票率は50.12%、サンチェス氏は49.88%、その差は約4万3000票となった。公式結果の確定は7月中旬以降になる見通しだが、残る未集計票では逆転できない状況となっている。

フジモリ氏は首都リマの記者団に対し、「ペルーは二つに分断されている」と現状を認めたうえで、「すべての国民のための政府をつくる」と述べ、政治的対立の克服と国民融和を最優先課題に掲げた。また治安回復や経済安定、格差是正を新政権の柱とし、党派を超えた専門家中心の内閣を発足させる考えも示した。

今回の選挙は近年のペルー政治を象徴する激しい「分断選挙」となった。フジモリ氏は故アルベルト・フジモリ(Alberto Fujimori)元大統領の長女で、父親が築いた政治潮流の後継者として知られる。一方で父親は1990年代のテロ対策や経済改革で支持を集めた半面、人権侵害事件で実刑判決を受けており、その評価は大きく割れている。フジモリ氏自身も過去3回の大統領選で敗北し、今回が4度目の挑戦となった。

選挙戦では犯罪増加や経済停滞への不満が争点となった。フジモリ氏は治安対策強化や市場重視の経済政策を掲げ、都市部や海外在住ペルー人から支持を集めた。一方、サンチェス氏は地方部や農村地域を中心に支持を広げ、社会福祉の拡充や国家の経済介入強化を訴えた。両候補の支持基盤は明確に分かれ、国論を二分する選挙となった。

敗北濃厚となったサンチェス氏は選挙結果を受け入れていない。同氏は海外投票を中心に不正があったと主張し、選挙管理当局による集計に疑義を唱えている。ただし、不正の証拠は示されておらず、米州機構(OAS)や欧州連合(EU)の選挙監視団は選挙手続きが適正に実施されたとの見解を示している。フジモリ氏はこうした状況に対し、「反対派の声も含めて耳を傾ける必要がある」と述べ、対話を重視する姿勢を示した。

ペルーでは過去10年間で大統領の罷免・逮捕が相次ぎ、政治的混乱が常態化している。新大統領は7月28日に就任する予定だが、議会で過半数を持たない状況の中で治安悪化や経済成長の鈍化、国民の政治不信といった課題への対応を迫られる。フジモリ氏が掲げる「国民統合」が実現できるかどうかが、今後のペルー政治の安定を左右することになりそうだ。

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