コロンビア大統領が演説、次期政権を批判、支持者に結束呼びかけ
ペトロ氏は今回の演説を「大統領として最後の演説」と位置付け、改革路線を維持するためには市民による継続的な行動が必要だと強調した。
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コロンビアのペトロ(Gustavo Petro)大統領は20日、首都ボゴタで演説し、自身の任期中に進めてきた労働改革や社会政策、経済改革を次期政権から守るよう支持者に呼びかけた。
ペトロ氏は今回の演説を「大統領として最後の演説」と位置付け、改革路線を維持するためには市民による継続的な行動が必要だと強調した。6月の大統領選で当選した保守派のデラエスプリエジャ(Abelardo De La Espriella)次期大統領はペトロ政権の政策を大幅に見直す方針を示しており、政権交代を目前に控え、政治的な緊張が高まっている。
左派政権を率いたペトロ氏は演説で、労働者の権利拡大や最低賃金の引き上げ、社会保障の充実など、自らが推進した改革が国民の生活改善に不可欠だと訴えた。そのうえで、次期政権が労働法の改正や政府支出の削減を進めれば、これまでの成果が失われる恐れがあると警告し、「改革を守る責任は国民にある」と支持者に結束を呼びかけた。演説会場には多くの支持者が集まり、労働組合や左派団体の関係者らも参加した。
またペトロ氏は大統領選についても言及し、米国とイスラエルが選挙に介入したと主張した。さらに、イスラエル製ソフトウエアが選挙結果の操作に利用された可能性があると述べ、不正が行われたとの認識を示した。ただし、こうした主張を裏付ける証拠は示されておらず、選挙当局が結果を正式に承認している。ペトロ氏の主張は国内外で議論を呼んでいる。
一方、デラエスプリエジャ氏は財政規律を重視した経済運営を掲げ、政府支出の削減や労働制度の見直しを進める考えを示している。また、治安対策では麻薬カルテルや左翼ゲリラへの強硬姿勢を打ち出し、大規模刑務所の建設や反政府勢力との和平交渉の打ち切りなどを公約に掲げている。左派色の強いペトロ政権から右派政権への転換は、コロンビアの政策運営を大きく変える可能性がある。
ペトロ氏は大統領退任後も政界で活動を続ける考えを示しており、自らが率いる左派連を軸に次期政権への対抗勢力を築く意向をにじませた。支持者に対しては、平和的なデモや集会を通じて改革路線を守るよう求め、政治への積極的な参加を促した。
一方で、政治アナリストの間では、次期政権は議会で過半数を確保しておらず、法案成立には野党との協力が不可欠になるとの見方も出ている。政権交代後も与野党の対立は続く見通しで、経済改革や労働政策を巡る攻防が大きな焦点となりそうだ。
デラエスプリエジャ氏は8月に就任する。
