◎弾薬庫の警備は厳重であり、第三者が侵入して盗み出した可能性は低い。
コロンビア革命軍(FARC)の兵士(ロイター通信)

コロンビア政府は4月30日、2つの軍事基地から多くの弾薬、手榴弾、ミサイルが盗まれたと明らかにした。

ペトロ(Gustavo Petro)大統領は声明で、「軍が今月行った査察の結果、2つの基地で数十万発の弾薬、数千個の手榴弾、37発の対戦車ミサイルの所在が分からなくなっていることが判明した」と述べた。

またペトロ氏はこれらが反政府勢力の手に渡った可能性があると指摘。「陸軍と警察に犯人を突き止めるよう命じた」と明らかにした。

地元テレビ局は政府関係者の話しとして、「弾薬庫の警備は厳重であり、第三者が侵入して盗み出した可能性は低い」と伝えている。

ペトロ氏は声明の中で、「中米ハイチのギャングなどとつながりのある犯罪組織が窃盗に関与している可能性がある」と述べたが、それ以上の詳細は明らかにしなかった。

またペトロは軍と犯罪組織を完全に切り離すために、軍事基地の査察を継続すると表明した。

元左翼ゲリラのペトロ氏同国最大の左翼ゲリラ「民族解放軍(ELN)」を含む全ての武装勢力との恒久的な停戦・和平を目指している。

こうした中、同国南西部では今月、中央政府と2016年に和平協定を結んだコロンビア革命軍(FARC)の関連組織である左翼ゲリラ「FARC-EMC」と陸軍の戦闘が再開された。

地元メディアによると、カウカ州郊外の山岳地帯などで銃撃戦が発生したものの、死傷者が出たという情報は今のところないという。

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