◎ウリベ氏は2002~10年まで大統領を、現在は上院議員を務めている。
2024年4月9日/コロンビア、元大統領のウリベ上院議員(中央右)(AP通信)

コロンビアの検察当局は24日、証人買収と収賄の疑いで元大統領のウリベ(Álvaro Uribe)上院議員を起訴した。

ウリベ氏は10年以上前、当時の野党議員に圧力をかけるよう準軍事組織に求め、同議員と準軍事組織の創設を結び付けたとされる。

その議員は逮捕も起訴もされず、検察はウリベ氏が対立候補を貶めるために証人を買収したと告発。刑事捜査が始まった。

ウリベ氏は2020年にこの事件で約2カ月間取り締まりを受けた際、「事実無根」と反論。検察が政治的な理由で捜査を進めていると非難していた。

証人買収で有罪となった場合は禁固12年以下。収賄罪は8年以下に処される可能性がある。

ウリベ氏は2012年、政敵のひとりである野党左派議員を誹謗中傷で告発。2018年、高裁はこの議員に対する調査を打ち切り、ウリベ氏が政敵を貶めるために証人を買収した疑いがあるとして、新たな調査を開始した。

ウリベ氏は2002~10年まで大統領を、現在は上院議員を務めている。

捜査当局が公開した音声データによると、ウリベ氏とその弁護士は自分に不利な証言をすることになっていた準軍事組織の構成員2人を寝返られる方法について議論していたという。

ウリベ氏はこの音声データを違法に盗聴されたものと主張している。

この長期にわたる法廷闘争は2022年にウリベ氏の政敵のひとりであるペトロ(Gustavo Petro)大統領が就任したことでより激しくなったようにみえる。

元左翼ゲリラのペトロ氏はウリベ氏を「とんでもない男」「詐欺師」と批判している。

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