コロンビア、旧FARC系武装組織の幹部を米国へ引き渡し、新政権で初の幹部移送
ロハスは「スパイダー」の通称で知られ、2016年の政府との和平合意を拒否、または離脱した元FARC構成員による武装組織「ボリバル軍国家調整委員会(CNEB)」の「国境司令部」を率いていたとされる。
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コロンビア政府は25日、旧左翼ゲリラ「コロンビア革命軍(FARC)」の元構成員らによる武装組織の幹部、アンドレス・ロハス(Geovany Andrés Rojas)容疑者を米国へ引き渡した。デラエスプリエジャ(Abelardo De La Espriella)大統領が8月に就任して以降、武装組織の幹部を米国へ移送するのは初めてである。
ロハスは「スパイダー」の通称で知られ、2016年の政府との和平合意を拒否、または離脱した元FARC構成員による武装組織「ボリバル軍国家調整委員会(CNEB)」の「国境司令部」を率いていたとされる。米検察当局はロハスについて、2017年以降、コロンビアとエクアドルを拠点とした麻薬密輸や犯罪組織との共謀に関与したとして訴追している。
身柄の引き渡しは、厳重な警備が敷かれた首都ボゴタの国家警察基地で行われ、米当局者に引き渡された。デラエスプリエジャ氏は就任以来、94件の身柄引き渡しを実施したと明らかにし、「コロンビアは国際司法から追われる麻薬密売人の避難場所にはならない」と表明した。
今回の措置は、前政権の政策からの転換を示す動きでもある。ペトロ(Gustavo Petro)前大統領はFARC分派などの武装組織との和平交渉を進めていたが、デラエスプリエジャ政権は8月の発足後、武装組織との交渉を打ち切り、軍事作戦を強化している。ロハスの引き渡しも、こうした政権の治安政策の一環と位置付けられる。
ロハスは以前、ペトロ政権の和平交渉で政府との協議に関与していたため、米国への身柄移送手続きは一時停止されていた。しかし、デラエスプリエジャ氏が8月26日に引き渡しを承認し、手続きが進められた。コロンビアではFARC解体後も複数の分派や武装組織が活動を続け、麻薬取引を資金源とする勢力が治安上の問題となっている。
今回の引き渡しによって、ロハスは米国の司法手続きに移ることになる。今後は米国での裁判の進展に加え、コロンビア政府が他の武装組織幹部に対して、身柄引き渡しや軍事・治安対策を進めるかが注目される。
