▽カスティジョ氏は先週、首都リマ郊外の警察基地内にある裁判所に出廷。容疑を否認し、10日にハンガーストライキを開始すると宣言していた。
国家反逆罪などの罪で逮捕・起訴された南米ペルーのカスティジョ（Pedro Castillo）前大統領が13日、病院に搬送された。
カスティジョ氏は先週、首都リマ郊外の警察基地内にある裁判所に出廷。容疑を否認し、10日にハンガーストライキを開始すると宣言していた。
地元テレビ局は司法当局の声明を引用し、「カスティジョ氏は健康問題のために刑務所から病院に移送された」と伝えている。
それによると、カスティジョ氏は体液電解質障害（体内の水や電解質のバランスが崩れた状態）と診断され、点滴などの治療を受けているという。
検察はカスティジョ氏に懲役34年を求刑している。
カスティジョ氏は2022年12月、議会を一時的に解散し、「特別緊急政府」を設置するとテレビ演説で発表した。
議会はこれを「クーデター」と糾弾。解散宣言を無視してカスティジョ氏の弾劾決議案を採決し、賛成多数で可決した。
カスティジョ氏はその後、国家反逆罪などの罪で逮捕された。
カスティジョ氏は軍部の支持を得ることができず、速やかに退陣させられ、クーデターを推進したと非難を浴びた。
カスティジョ氏は先週の公判冒頭、「政治的な演説を通じて民衆の望みを伝えただけだ」と証言。議会解散令は実行されておらず、国家反逆罪は成立しないと主張した。
カスティジョ氏の罷免後、副大統領であったボルアルテ（Dina Boluarte）氏が大統領に就任。現在は保守政権を率い、議会の多数派である右派と同盟関係を築いている。
カスティジョ氏の弾劾に抗議する暴動は3カ月に渡って続き、数十人が死亡した。
