ブラジル大統領選、ルラ氏が出馬表明、党大会で演説
80歳となるルラ氏にとって今回が通算7度目の大統領選への挑戦であり、自身にとって最後の選挙戦になる可能性が高いとみられている。
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ブラジルのルラ(Luiz Inácio Lula da Silva)大統領は2日、与党・労働者党(PT)の党大会で10月の大統領選挙に出馬し、再選を目指すと正式に表明した。80歳となるルラ氏にとって今回が通算7度目の大統領選への挑戦であり、自身にとって最後の選挙戦になる可能性が高いとみられている。演説では、ブラジルの主権を守り、経済発展と社会改革を両立させることを公約に掲げる一方、外国勢力による選挙への介入に強い警戒感を示した。
今回の選挙では、右派陣営の有力候補であるフラビオ・ボルソナロ(Flávio Bolsonaro)上院議員との対決が最大の焦点となる。同氏はボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領の長男であり、トランプ米政権関係者やアルゼンチン大統領、さらにイスラエル首相から公然と支持を受けている。こうした状況に対し、PTは海外指導者による政治的発言やSNS上での情報操作がブラジルの民主主義に影響を及ぼす可能性があると懸念を表明している。
ルラ氏は党大会で「中国も米国もフランスも、ブラジルの主権を尊重しない限り、わが国の希少鉱物資源には手を出せない」と強調。重要鉱物資源の保護や防衛産業の育成を推進するとともに、国家の戦略資源を外国の影響から守る姿勢を鮮明にした。また、「この国を変えるためには、これまで以上に大胆な改革が必要だ」と述べ、経済政策や産業政策のさらなる強化を訴えた。
ブラジルでは近年、電子投票システムを巡る偽情報やSNSを利用した世論操作が社会問題となっている。政府は外国勢力と連携したボット(自動投稿アカウント)や偽情報拡散への警戒を強めており、選挙管理当局も選挙制度への信頼確保を最優先課題としている。ルラ政権は先月、選挙への介入を懸念して米政府関係者2人への査証(ビザ)発給を拒否したことを明らかにしており、主権保護を外交上の重要課題と位置付けている。
ブラジル大統領選は10月に実施される予定で、中南米最大の経済大国の進路を左右する重要な選挙となる。外交関係や資源政策、民主主義のあり方を巡る論争が激しさを増す中、国内政策だけでなく外国勢力との関係も選挙戦の争点となりつつあり、その行方はブラジル国内のみならず中南米全体の政治情勢にも大きな影響を与えるとみられている。
