ブラジル・サンパウロで「エボラ出血熱」疑い症例、コンゴから入国した男性、当局が調査中
サンパウロ州保健当局によると、男性は最近までコンゴ民主共和国に滞在していた。
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ブラジル当局は30日、サンパウロ州で「エボラ出血熱」の感染が疑われる症例を確認し、調査を開始したと明らかにした。患者はコンゴ民主共和国から入国した男性で、発熱などの症状を訴えて医療機関を受診したという。現在は感染症対応の専門病院で隔離されており、検査結果を待ちながら経過観察が続けられている。
サンパウロ州保健当局によると、男性は最近までコンゴ民主共和国に滞在していた。同国では現在、エボラウイルスの流行が発生し、世界保健機関(WHO)や各国の保健当局が警戒を強めている。ブラジル政府は患者と接触した人物の特定を進めるとともに、感染拡大を防ぐため監視体制を強化した。
今回の事案は、アフリカ中央部で拡大しているエボラ流行が国際的な懸念となる中で発生した。WHOによると、コンゴでは疑い例を含めて1000件を超える症例が報告され、死者数も200人を超えている。流行しているのは「ブンディブギョ型」と呼ばれる珍しい株で、承認済みのワクチンや特効薬がないことから、国際社会の警戒感が高まっている。
WHOのテドロス(Tedros Adhanom Ghebreyesus)事務局長は今週、流行地域を訪問し、早期受診や安全な埋葬手順の徹底を住民に呼びかけた。感染の拡大ペースは国際支援の対応を上回っているとの指摘もあり、医療物資や資金の不足が課題となっている。
エボラ出血熱は感染者の体液との接触によって広がるウイルス性疾患で、高熱や嘔吐、下痢、出血症状などを引き起こす。致死率が高いことで知られる一方、感染者の隔離や接触者追跡など適切な公衆衛生対策によって封じ込めることが可能である。
ブラジルでは現時点で感染は確認されておらず、今回の症例も検査によって否定される可能性がある。しかし、世界的な人の往来が活発化する中、感染症が国境を越えて持ち込まれるリスクが改めて浮き彫りとなった。ブラジル当局は国民に対し冷静な対応を求める一方、検査結果の判明まで警戒を続ける方針を示している。
