ブラジル最高裁、ボルソナロ前大統領の自宅軟禁継続を承認
ジモラエス氏はボルソナロ氏の健康状態が自宅療養によって改善していると評価した一方、依然として継続的な医療管理が必要であるとして、現行措置は「合理的かつ相当」であるとの判断を示した。
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ブラジル連邦最高裁のジモラエス(Alexandre de Moraes)判事は3日、クーデター未遂事件で実刑判決を受け服役中のボルソナロ(Jair Bolsonaro)前大統領について、自宅軟禁を継続する決定を下した。ジモラエス氏はボルソナロ氏の健康状態が自宅療養によって改善していると評価した一方、依然として継続的な医療管理が必要であるとして、現行措置は「合理的かつ相当」であるとの判断を示した。
ボルソナロ氏は昨年11月、2022年大統領選で敗北した後に政権転覆を図ったクーデター計画への関与が認定され、禁錮27年の実刑判決を受けた。今年3月には肺炎を発症して入院し、その後、健康上の理由から人道的措置として自宅軟禁へ移された。弁護団は2018年の大統領選期間中の襲撃事件による後遺症で消化器系の不調が続いていることに加え、近年もたびたび手術や入院を繰り返しているとして、自宅での治療継続を求めていた。
今回の判断では、検察も自宅軟禁を取り消す必要はないとの見解を示した。発端となったのは、ボルソナロ氏の警備関係者が所持していた銃器が警察の検問で押収されたことで、保釈条件違反に当たるかどうかが審査されていた。しかし、検事総長は重大な違反を示す証拠は確認されなかったと結論付け、ジモラエス氏もこの見解を受け入れた。
ボルソナロ氏は自宅軟禁中も電子監視装置の装着や外部との接触制限など厳しい条件が課されており、家族や弁護士以外との面会や自由な活動は制限されている。最高裁は刑の執行と被告の健康維持を両立させる観点から、自宅軟禁が現時点で最も適切な措置だと判断した。
10月に大統領選を控える中、ボルソナロ氏の影響力は依然として保守層に残っている。本人は有罪判決によって公職への復帰が困難な状況にあるものの、右派はボルソナロ氏の長男であるフラビオ・ボルソナロ(Flávio Bolsonaro)上院議員を中心に政権奪還を目指している。しかし、右派陣営では候補者選びや支持基盤の維持を巡る課題も表面化しており、ボルソナロ氏の処遇は司法問題にとどまらず、ブラジル政治全体にも影響を与え続けている。今回の最高裁判断は人道的配慮と法の執行の均衡を図る姿勢を示した一方、政治的な議論を呼ぶ可能性もある。
